機材紹介編③LANDGRAFF | DuelJewel Shunオフィシャルブログ「赤毛色の街」Powered by Ameba

機材紹介編③LANDGRAFF

さて3つ目ですが

LANDGRAFFさんのDynamic Overdriveです。


ええと、画像は載せてません。
撮り忘れたとかではなく、意図して載せません

いや、多分iMiさんも載せていいよーって言ってくれるだろうけども
載せてはいけないという気持ちのほうが強いのです

なぜでしょう?
詳しく説明したいと思います

そのまえにイケベさんのサイトをお借りして、とりあえず筐体の写真だけでも見てもらったほうがこの先の話が面白くなると思います。





見た?じゃあ話を続けます

まず、コンパクトエフェクター好きのギタリストに、LANDGRAFFの名前を知らない人はいないでしょう。
もう王様です。王様。

ある日、噂でとんでもないエフェクターが出た。と聞きました。
意気揚々と俺はそのエフェクターを取り扱ってる楽器屋を調べて試奏しに行きました♪

















現物を見て、もう萎えました



高ぇっ!!!!!!
(当時10万超え)



え?ごめんなさいちょっと意味がわからない。
OVERDRIVEだよね?マルチエフェクターとかじゃないよね?
え?え?なんで10万超え?はぁ?

これが俺のLANDGRAFFさんとの初対面でした…(笑)



まず価格ですが、それもそのはず。
LANDGRAFF製のエフェクターは、正真正銘、オールハンドメイド。
一から全部手作り。
そして写真見て気づきました?同じ種類のエフェクターなのに、デザイン全部違うでしょう?
そう、塗装まで全部手作り!(笑)
同じ模様のエフェクターがこの世に存在しないのです(笑)

で、これは昨日はじめて俺も知ったんですが。
購入すると、箱のなかにエフェクターが布で覆われてるらしいんですが
そのエフェクターの模様に合わせて、奥さんがそのイメージに近い布を買ってきてわざわざ包んであるんだそうです…(笑)
知らんがな。だって持ってねえもん(笑)

で、箱のなかにも直筆の手紙が入ってると。でも取扱説明書的なものではないらしいです(笑)

で、なんなら筐体を開けると、裏蓋にまでご丁寧にメッセージが書いてあるそうな…。

巷に聞いた噂だとこんな色味で!って感じで、注文する時に名前予めわかってたら、その人の名前も記されてたなんてパターンも聞きましたね。
すげえなあ(笑)本当かな?(笑)

さて、じゃあそのお値段に会う音なのかどうか。
ここ一番重要ですよね。



俺は試奏に行った時、まず値段を見てビビりました。
そりゃそうでしょーよ。10万なんて一生遊んで暮らせますよ(暮らせません)

でもまあ、せっかく来たんだし…噂だと在庫が店にある事自体が奇跡らしいからとりあえず音出すかと店員さんにお願いして。
ピロピロ弾いて3分後、「もういいです。」と俺は言いました




あ、良くなかったんだ?(^^;
と思うでしょ








逆だよめちゃくちゃ良すぎて俺の脳神経が全力で「やめとけ!マジでやめとけ!このままだと買うぞ!忘れろ!」って叫んでんだよ!(笑)



それからねー。なんだかんだでブースターの方も弾く機会があったんですけど、どーせ買えねえからってな塩梅で俺の脳内の選択肢からは強制排除してたんですよね~。

そもそもさっき言ってた甘いOVERDRIVEっていう発想あった時点で勿論LANDGRAFFよぎりましたよー。
DISTORTIONも出してるからねー。
でも強制排除だよねー。

でさー。今回の楽器フェアのお話いただいてさー。
出ることは即効決めてさー。
実際俺が使ってるエフェクターも使ってもらうっていうからさー。
あんまり他の機材のこと意識してなかったさー。

そしたら告知文の中にLANDGRAFFって書いてあった時は本当になんかもう呆然としたよねー。
俺が解説できるものか?って思ったよ。
というか辻さんの意地悪なのかと思ったよね~(笑)

でさー。
写真載せなかった理由ねー。
この世に2つと同じデザインのものがないから、とかそういうんじゃないんだよねー。

あのね。送られてきたデモ機のね。LANDGRAFFがね。









超初期の、プロトタイプなんだよね…(笑)
すっげえ違和感あって電話で確認したらそう言われて。
ああ、たしかにツマミとかが使ってるパーツ違うや…ってなってね。

マニアが見たらいくら突っ込んでも欲しいだろうし
絶対手放さないだろうし。
そういった点を踏まえて載せなかったのです(笑)
シリアルナンバーなんかとてもじゃないけど言えない数字です。

さて、そんなわけである意味なんの予備知識も、使い方も全く知らなかったわけです。
なんせ取扱説明書もないし。
真ん中の3wayトグルスイッチもよくわからんのが正直なところです

どうやら調べた所、
MarshallライクなLEDクリッピングモードと
ダンブルモードっていうのと
TSモードとなっているそうです

うん、MarshallのモードはどうやらLEDを実際に通すことで歪のノリをもたせてるような状態になるらしい。これは割りと色んなOVERDRIVEやブースターでも採用されている手法です。クリッピングと言って、実際に音を歪ませる回路にLEDを通すんですよね。結構流行りです。
シリコンクリッピングとかもあって、クリッピング処理は実に奥が深いです。(ちなみに俺はシリコンクリッピングが好きな傾向にあるようです)
でもMarshall?って言われるとなんか違う。ちょっと歪みますって感じのモード。ギターによって音量差がかなり出るモードでした。基本デカめでした

で、TSっていうのは、往年の名機であるOVERDRIVEで、TS-9というものがあります。チューブスクリーマーと呼ばれてる機種のモードでしてね
実際俺もチューブスクリーマーは大好きで所持してますし、当時はよく使ってました。
OVERDRIVEとして使うんではなく、先に行ったブースターとして使う人が多くて有名なんですよね。
色んなメーカーがこのTS-9を模倣したOVERDRIVEペダルを作ってるほど有名な機種です
でもね。LANDGRAFFのTSっていうモードはね。TS-9に比べたらずっと音が太いし、足される歪みのレンジもずっと広い。
そして3つのモードの中で一番歪みます。だがしかし音は一番小さい。要するにコンプレッション感が一番強いです。

最後にダンブルモード。名前はなんとなく知ってたけどそれがなんなのかは知らずにいたんですが。
どうやらダンブルっていう名前のアンプがあって、それをイメージしてるモードですね。
実際の所そのアンプを弾いたこと無いからなんとも言えないんですが、(つーか市販されてないっぽい)使ってみた感じだとコンプレッション感が全くなくて、歪まないんですよ。
要するにピッキングのニュアンスを一番大事にするモードです。そしてコンプレッションさせてないから当然音がでかくなる。
いや、でかくなるっていうかもう馬鹿みたいにでかい(笑)
ちなみに昨日のデモ演奏のDaysの冒頭はこのモードで演奏していました。当然LEVELのつまみはかなり絞って。

でまあ、使った感想としては、どのモードも恐ろしく音がいい。音がいいというか艶と抜けがもう普通のOVERDRIVEとは桁違いでした。どのモードもそれ単体で成立してる。
ただし、それぞれのモードで使い方や設定を大きく変えないといけない。ここがすごく難しい。
そして、システムに組み込むとすれば、この一つのエフェクターで全ての機材の設定が一変しそうだな…というぐらいの破壊力があります

値段と音の釣り合いってエフェクターに置いてはかなり重視される所なんですが、じゃあ正直な所どう?って聞かれると
現在7万弱まで値段が落ちてる状態で考えたら全然妥当な買い物になりますね。
7万でこの音が手に入るなら買いでしょう。

ただし、その音を必要としているなら、です。

こればっかりはねー。実際に鳴らしてもらわないとなんとも言えないです。
実際に繋ぐギターやアンプによって音色も大きく変わりますねこれは。
でもLANDGRAFF!っていう音は変わらないんです。
この艶と抜けは損なわれないんじゃないかな…。
でもやはり良いギターと良いアンプが無いとその進化は発揮されないんでしょうね
先に書いたモード毎のボリューム差もアンプやギター次第でしょう。

そうだなあ。DuelJewelで言ったら、「桜舞う舗道」だけをライブで1曲だけでやるなら是非ともこのエフェクターで演奏したいところですね。
逆に他の曲で使うか?と言われれば答えはNOです。今のところはね。

こうやって見るとだいぶマイナスプロモーションに見えるかもしれません。
でもこれは俺の主観です。
冒頭で書いたとおり、あくまでも俺が使うとしたら。DuelJewelで使うとしたら。そこを基準に考えてますので。


ただねえ。個人的な趣味で、ただギター弾いて遊ぶってなった時、今後甘くて軽い歪みの音でなんか弾いてる時
ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと物足りなく感じるでしょうね。このLANDGRAFFを弾きこんでしまったせいで(笑)

結構こういう高級OVERDRIVEってあるんですよ。
有名所で言えばCentaurとかその走りですよね。Shigemoriなんかも最近かなり流行ってますし。(怖いから弾いてません)
まあ、実際ギターのエフェクターの中でも一番難しいのがこのOVERDRIVEと呼ばれる分野なのは間違いないです。
自分も長いギタリスト人生歩んでまして、すごく実感するのが、割と高級目なOVERDRIVEって流行り廃りが半端じゃ無いんですよね。
あの当時すげえいい!と思ったけど、使ってるうちに要らなくなるなんてのはザラでして。
でもそんな中、さっき言ったCentaurなんかは未だに探し求めてる人多いですし、ずっと残っていく数少ないエフェクターだと思います

そして、それはこのLANDGRAFFも同じだと思いますね
弾いた瞬間に身体中を稲妻で打たれたような感じって産まれて初めてでしたし。
LANDGRAFFがずっとかわらずこだわりを持ち続けていてくれるなら
いつか今後のギタリスト人生で必要となって購入する瞬間がやってきそうな予感がしています。
あぁ怖い。