楽器フェア機材紹介(前提編) | DuelJewel Shunオフィシャルブログ「赤毛色の街」Powered by Ameba

楽器フェア機材紹介(前提編)

昨日は本当にお疲れ様でした!(`>ω<´)-☆
あんなに大きイベントでデモ演奏させていただけて本当に光栄でした


短い時間の中で、あまりにも駆け足での紹介となったし、
なんかあまり会話が聞こえなかったとの噂も聞いたので
改めて俺が昨日紹介させてもらった機材をここで紹介させてもらおうと思い、
筆を・・・・・
筆を?
キーボードを取らせていただきました(笑)

お世話になったイケベ楽器さん並びにiMiさんのために改めて超濃い解説をしようと思います。

まあ機材に興味のある方しか興味ないかもしれませんが、たまにはミュージシャンらしい記事を書かせてください。うん、たまにはね。

まず大前提として糞長い前置きを書きます。

この紹介記事はあくまで現場視点です。
それは何かって、実際にライブやレコーディングで使うにあたってどう優秀なのか。
そこに着目してることが大前提
勿論、家でギター弾くにあたって、小さなアンプでも所持してる人なら同じように使用してもらって気持よくギターが弾けるのは間違いないと思います

DTM・・・というか宅録?で使う分には、こういったアナログのコンパクトエフェクターって、直接インターフェイスに繋ぐだけだと正直どんないいエフェクターでも加工が難しくなります。
それはまあ、インピーダンスっていう物の問題に左右されたり、一手間加えればアンプシュミレーターよりもリアルな音は出せるんですが、労力と技術とお金に左右されるので、昨今の音楽シーンにおいてはあまり需要のない使い方だし、エフェクターの個性を殺す事が多いのでそのへんの視点は割愛させていただきます

ま、俺宅録でも使うコンパクトあるんですけどね。その辺は企業秘密で(笑)

まずは用語を教えないといけませんね。
ギターの歪みにはまあランクというか種類というか・・・・

まずOVERDRIVEと呼ばれる類のもの。
これはうっすらと歪むタイプ。
発端は、昔のアンプというのは基本的には今のようにギャアアア!って激しい音出せなかったんですよね。エレキギターは基本、ペロンペロンのクリーントーンな音の「信号」しか発しません。
その信号を実際に音として変換し、再生するものが「アンプ」でして。
GAINと言われる、今でこそどのアンプにもついてる歪みの量を調節するような物はついてませんでした。
ただ、ペロンペロンのクリーントーンを再生し、その音量を上下することしか出来なかったと認識してください。(厳密にはそんなこともないのですがここではそのように説明させていただきます)

ただ、そんなアンプの入力に、より大きなエレキギターの信号を加えると、だんだんチリチリと歪んでいくんです。また、アンプ側のツマミでイコライザーやボリュームをおもいっきり上げると同じようにチリチリと歪んでいきます。

これはアンプの中に、エレキギターの信号を音に変換して再生する回路上、「真空管」と呼ばれるパーツが有りまして、この真空管に熱を加える事で音量が上下するんですが、電球みたいなものでして、余りにも大きな信号を加えると「もう無理!」って感じである一定のレベル以上に達すると音量はそれ以上上がらず、歪んでいくんですよねー。

だから昔のギタリストはそんな感じでいい塩梅のちょっと歪んだ音を作ってました。

でも簡単に想像つくと思いますが、こんなことしてたらアンプに当然負荷がかかりますよね?
真空管はとても儚く脆いものです。すぐにぶっ壊れるんです。当たり前ですけど。
本当に電球みたいなものでして、フィラメントみたいなものがついてて、ここが切れたり。
あんまりすごい衝撃与えると粉々になります(笑)熱を発するので周りのガラスが耐え切れなかったりしたわけですよ

そこでまあ、そんな真空管に無茶苦茶な事させんでも、信号自体にその歪み成分足してけばいいじゃない!ってな感じで多分生まれたのがエフェクターなんじゃないですかね。
このようなものが主流になるまでは、皆色んな機械を使ってギターの信号を増幅させたりしてたんですよ~。

ちなみにOVERDRIVEつうのは、実際には「飽和」とか「酷使」を意味します(笑)
思いっきりそのまんまでしょ?でもギターの世界では軽い歪のことを指す場合が多いです。

まずOVERDRIVEの認識はこれでOKかな


次に「DISTORTION」。
これはもう、強くて真っ直ぐな歪のことを指すと思っちゃってくれていいです

間違いなく、そんなOVERDRIVEと呼ばれるものが発祥した後に、より強い歪を!と設計されたものでしょう。意味もそのまま「歪み」って意味ですからね

OVERDRIVEはどっちかっつうと真空管に無茶させたところが発祥ですけど
DISTORTIONはもう、回路上のダイオードをクリッピング(増幅)させることで「意図的」に作ってる歪みによるところが多いです。
まあこの辺の差の定義はすげえ曖昧で、どこからがDISTORTIONでどこまでがOVERDRIVEなのかは個人やエフェクターを作成してる設計者の認識の差で変わります。

他にも歪の種類にはFUZZだのBoosterだの色々あるんですが、ここでは割愛します。
Boosterは後で紹介しますが、今回FUZZはありませんでしたので。
気になる人は各々調べてください(笑)


そしてもう一つ。昨今のギターアンプは先ほど話しましたとおり、既にアンプのほうで歪みを作れるようになってますし、入力の受け口も広いので、大きな信号を与えたからってそんなには左右されることはありません。真空管も丈夫ですし、真空管自体の技術も上がって本当にアンプによって色んな音が出せるようになってきました。
俺の使ってるDIEZELのHerbertってアンプなんか究極歪みの代名詞みたいなアンプです。
そういえば昨日の楽器フェアでこのアンプのガン黒マット仕様が25台限定で売られてて超羨ましかった・・・(笑)


更に言うなら技術が進歩しすぎて、アンプシュミレーターなるものが出てきました。
レコーディングの時とかに、デジタル技術をフルに使って、往年のギターアンプの音をシュミレートし、それにそっくりな音をDTM・・・要するにパソコン上で鳴らすことができるようになりました。


これがライブなどの現場機材にも応用されています。LINE6と言うメーカーがPODという革命的なアンプシュミレーターを発売し、とてつもない大ヒットを飛ばしました。これ一個あればどんな音色、アンプのサウンドもボタンひとつで呼び出せ、なんならアンプに繋がなくても直接ライブ会場のPA卓に繋ぐことで物凄くリアルなアンプの音が得られる時代になっちゃいました。

今だとフラクタルっていうところのAXE-Ⅱ?
これがとてつもないHITを飛ばしてますね。
ありとあらゆるアンプやエフェクターのシュミレートが入ってて、自分でそれらを好きな様に配列し、音を作ることが出来ます。
正直俺もくっそほしいけど高くて無理・・・(笑)

昨今だとこういった便利なシュミレーターを使う人を「デジタル派」
それでもアンプだのコンパクトエフェクターだのを使う人を「アナログ派」なんて住み分けがなされてます。

じゃあ俺は?と言うと、ライブでは完全にアナログ派。
ヒーヒー言いながらアンプとコンパクトで音創りをしてます。
会場の電圧、電気の綺麗さ、モニター環境でいちいち音が変わるので、チマチマ調節しながらライブをしています。うん面倒くさい(笑)

デジタル機材だとあんまりそういった外部の影響がなく、いつでも同じ音が出せて器材の量が少くて済むというメリットが有るんですが、俺はそれをライブで使うことに抵抗はなくとも、今まで頑張って研究してきたノウハウもありますし、やっぱ本当のアンプでしか出せない音圧やライブ感が捨てきれないんですよねー。

あ、でもレコーディングではデジタルもアナログも混ぜて使ってます。
その辺は企業秘密なんですけど。簡単に言うとCDの俺パートなんか殆どシュミレーター使ってスタジオじゃなくて自宅で弾いてます。
違和感なくさせているのは色々と工夫していてまして。その辺は企業秘密です(笑)


そして、さっきちらっと話しましたが、俺の使ってるアンプはDiezelのHerbert。
はっきり言ってこれ一台あればオラオラ系の曲なんかそれで十分なんですよ
歪みの具合によってChannelが分かれてて、足元のスイッチひとつでそれらが切り替わって、実質12種類?の音が生み出せる優れものなんです。

ですが。昨今の俺のライブでの音は、実はこのアンプの歪を殆ど使っておりません。
殆どアンプはクリーンチャンネルで、足元に組み込んだコンパクトエフェクターで音を作っています。
理由は・・・?と言うと、単純明快で、その方が音がいいからです。
アンプが悪いんじゃなくて、そんな良いアンプを使っていてもなお、こっち使いたい!って言うほどのコンパクトエフェクターを見つけちゃったからなのです。
そして、このDiezelってアンプは激歪みが着目されがちなんですが、実はクリーンチャンネルがすごい優れているんです。こんなに綺麗なクリーントーン出せるアンプは・・・あるにはあるけど、強い歪みも出せてクリーントーンも綺麗で、かつコンパクトエフェクターをつないだ時に、そのエフェクターの個性を捻じ曲げること無く真っ直ぐ再生してくれて、かつ足元でそれらのセッティングをボタンひとつで制御できるMIDIと言う機能がついてるアンプは他にはないです。

で、試行錯誤の結果、アンプの歪みを使ってるシーンは本当に少なくなりました。
DICEの音がいきなり高くなったり下がっていったりする音あるでしょ?
あれワーミーていうエフェクターなんだけど、あの音だけDiezelの一番歪むChannelである3chを。

あとこのツアーでChannel2は、ライアーゲームとagainstで使ってるのと
単音リフ・・・例えばLifeonのAメロのテコテコ弾いてるようなフレーズ、azureのAメロのやはりテコテコ弾いてるフレーズみたいなもので使ってるだけかな?

本当に9割型アンプの歪使っておりません

だからこそなのか?今回のようにエフェクター解析なんてお仕事来たのかもしれませんね。
端から見たら「アンプの歪み使えよ勿体無えよ!」って言われて然りな状況ですから(笑)
(あのアンプヘッド50万強します)

で、もう一個前提を。
俺が使ってるギターはかなりクセがあります。
DuelJewelをやるにあたってかなり独特のカスタマイズをしているので、皆さんが実際に使ってみると「あれ?」ってなる可能性は高いです。
参考までにPU(マイク)の紹介をしておくと

フロント:ディマジオのハムバッカーフロム・ヘル。
(使ってる人殆どいないと思う。ハムバッカーサイズシングルコイルPU。とても評価は低い(笑)シングルコイルほどノイズは出ないのにちゃんと音が前に飛んでくれるので好き。フロム・ヘルとか物騒なこと言ってる割に優しい音がする。けど扱いにくい(笑)主にギターソロで使用)

センター:ディマジオのTrue Velvet
(シングルコイルの中でもこれまたマニアックな部類。BLUE Velvetシリーズの復刻版。キラキラしたところが耳障り良くて、俺のギターのセンターPUは全部これ。ただしノイズが酷い(笑)主にクリーントーンやOVERDRIVEサウンドで使用)

リア:ディマジオのD-Sonic
(ダウンチューニング用PUの中でも最強だと勝手に思ってる鬼ハムバッカー。何繋いでもこのPUの音がするので使い勝手に難ありだけど何気に微妙なニュアンスも再現してくれるので大好き。高出力すぎて他のPUとのバランス整えるのが大変。リフっつーか殆ど演奏中はこれ)

木材的にはアルダーバックのメイプルトップととても普通な仕様だけど、本体を軽くしてあるため音の密度は薄い。
音の立ち上がりを早くするため、ブリッジを特殊なものに交換してあるし、サスティンと鳴りをある程度良くするために、ヘッドにGrooveTube製のFATFINGERと言う重りを装着。(現在はFenderから販売されてます)

アンプも然り。DiezelにOrangeのキャビという、今でこそ結構この組み合わせ流行ってますけど、元々音がスコーンと抜ける仕様ですし、逆にギターソロの時とかに必要な中域の当たりが沈んでしまうのが難点だし、俺も実際今それで困っています(`-ω-´;)

まあ、リードギターと言うポジションなんで音の太さも大事なんだけど、何より音が抜けること。
(太さ=抜け・・・音が聞こえてくるは比例しないのです)
そして、多種多様な楽曲を演奏する我々だからこその、色んな音が出せる状況下じゃないと対応できないので、現時点で行き着いた結果がこのような感じです。

こういう状況下で使ってみた感想ですので、本当に個人差があります。

ま、とは言えど別の普通のギターでもちゃんと試奏しましたし、大凡の目安にはなるんじゃないかなと思います。


いやー。前置きだけでこんなに長くなった。
でもまあ、逆に俺の手の内を全部さらけ出すことから始めないと説得力もクソもないので。

では次記事で昨日使った器材の紹介をしたいと思います(`-ω-´)





























前置き書くのに2時間・・・・!?
やべえ(`-ω-´;)