海辺のマキューアン | 青パパの無限増殖ver.187

海辺のマキューアン

眩しい陽射しを避けて海辺のチェアで読書。活字から離れてしばし目を閉じる。瞼に舞い降りるオレンジの原初の光、彼方から打ち寄せるさざ波の響き、鼻孔をくすぐる潮の香り…
リゾートの読書についてSちゃんMちゃんご両人と話していると。辻仁成「サヨナライツカ」が挙がる。私が同系列として宮本輝を挙げると否定的な答え。確かに私は「恋愛小説」でさえ構造から読む人間ですけど…
その文脈で村上春樹が登場。海外で訣別したはずの「過去の恋愛」と再会する小説。かつての恋人そのもの、或いは形見の息子・娘、当時の共通の友人…様々に姿を変えて。
個人的にはイアン・マキューアン「贖罪」を原書で再読、マキューアンの処女短篇集を原書で持っていますから。積ん読から選ぶと橋本治「源氏供養」、ドストエフスキー「白痴」、ドナルド・バーセルミ「死父」、ミラン・クンデラ「別れのワルツ」…
あまりリゾート向きではないような…五年前のフーコック島で読んだ渡辺淳一よりはましですが…ホテルにあった唯一の日本語の本。
選択肢の多い贅沢?Sちゃんとのコラボレーションで中沢新一・山田詠美「ファンダメンタルな二人」を連想しましたけど、悪くないチョイスかも。

イアン マキューアン, Ian McEwan, 小山 太一
贖罪
イアン マキューアン, Ian McEwan, 宮脇 孝雄
最初の恋、最後の儀式