戦いで勝ったほうがトップに立つというのは間違っていますよね…。
 

ブラックパンサー (2018)

Black Panther (2018)

(2018/05/20 : HND→FRA機内上映)
 
最近の世情を鑑みると、この映画にダブルものがあって30%ぐらい正直に楽しめませんでした。
 
物語の筋は素晴らしいです。
富というものは人にひけらかすものではない。
でも、独り占めするものでもない。その財を使って助けるべき人々がいるのではないか。
王座を引き継いだ男が持つ苦悩。そこに過去の過ちから同族と争う新たな悩みをも持つことになる。
 
舞台設定も素晴らしいし、リアリティがあります。
アフリカのある国に複数の部族が暮らすこと。
それぞれの部族の特徴、民族衣装や飾りの違い。そこに先進技術が入っていることも拒否感なくすんなりと物語の世界に入り込めました。
 
この映画のテーマ「王の資格」は、戦いで手に入れます。
その戦いのあり方が、決定的にリーダーの品格の差に合致します。
最後の大団円まで楽しめました。
 
しかし…
引っかかってしまったのですよ。今のアメリカの状況と。それを揶揄しているのではないかと。
 
どんな手を使っても選挙で勝てば一国のリーダーになるのか。
自国優先、資源も自分のもの(最近シエール・ガス掘り当てましたよねぬょで良いのか。
なんてことを考えてしまいました。
 
余計なことを考えなければ、非常にオススメの1本です。