久し振りに唸らせられるミステリーを読みました。
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十角館の殺人
(綾辻行人著)
(2017/07/18)

電気はおろか電話も通じない孤島。
そこで起きる連続殺人事件。
しかもその事件は半年前に起こった四十殺人事件の跡地で発生したのだった。

これ以上の内容はネタバレになるので言いません。
(うまーく書けばネタバレにならずに作品の内容を書けるのでしょうが、私にはそのような甲斐性がないので…)

解説も入れて文庫本で500ページぐらいの長編。
最初の100ページは、読んでいてちょっとかったるい感じでした。
登場人物が「エラリィ」「アガサ」などの英名。
これは海外ミステリーの翻訳か? あるいは舞台が海外の設定なのか? と思ってしまいました。

私はコアなミステリーファンではないので、これらのニックネームがミステリーの作家で、(恐らく)登場人物は作家の特徴が出ているということは理解できませでした。
(さすがにアガサ・クリスティ、コナン・ドイル、エドガー・アラン・ポーぐらいは知っていましたが)

100ページ目以降、島と本土と並行してストーリーが展開。この辺りから私は読むスピードが増しました。
ミステリー小説って、誰が犯人かを想像して、それがルール違反なしに外れると「やられた」と思いますよね。
逆に当たった場合は「作家に勝った (トリックを見破った) 」気になります。

私の場合、この小説の犯人は当たりでした。
それでも、その結末は「あっ」と思わせます。

そして最後がまたいいです。
皆まで言わず、しかし全ての内容が繋がって、いい感じの余韻を残します。

「新本格」ミステリーのブームを巻き起こしたと言われるこの作品。、
「館」シリーズとなっているようです。
シリーズを読んでみようかな。