Long Beachの港から20分程北上した所に
これから俺達家族が住む家が用意されていた。
当時日本で住んでいた家と比べれば広くも狭くも
無かったが周りの環境の開放感がガキの俺でも
分かる位に違った。なんせすぐ近くには、ゴルフコースも
備えたElDorado(黄金郷)なんて名の広大な公園が
広がっていた。
日本から持って来た多くの荷物を3人の男達が車の中から
次々に運んでくれていた。
港に迎えに来た時には、バリっとしたスーツで出迎えて
くれた男達だったが作業をする間に上着は脱ぎ捨てられて
いた。その後姿を眺めていた俺にハッとする光景が目に
はいってきた。
背中の刺青だ、見覚えの有るその刺青にフラッシュバック
が俺に起きた。3人の中の2人の男の虎と龍の刺青。
俺は、咄嗟に1人の男に声を掛けていた
「トラちゃん・・・」
「何だい坊っちゃん」
それは、5年振りの再会を果たしたトラちゃんとリュウちゃん
に間違い無かった。
9才の時から会っていなかった男達だ、俺が顔を忘れて
いたのも無理はなかった。
港ではよそよそしかった俺が駆け出して2人に抱きついた。