POT製作中2 POTの呼吸
POTと言っても世界中には実に様々な種類が存在します。
その殆どがOver Clockerによるハンドメイドなモノですが、
一部の冷却メーカーがリリースしてるモノも存在しています。
http://www.xtremesystems.org/forums/showthread.php?t=182161&highlight=Container
その全部を試した訳ではございませんが、
レスポンスに優れたPOTは形状を見る限り、
そんなに多くは存在しないでしょう。
POTの使用方法として大きく区分けして2種類あります。
1)
ただ常温から温度を下げていき、目的の温度まで下がったら
あとは液体を入れっぱなしにして使用する。
2)
上の1)の作業の後、目的の温度より極端に低い温度まで下げます。
そして今度は暖めて目的の温度まで温度をもどします。
それを繰り返すうちにPOTは安定状態になります。
安定状態になったPOTはとても敏感で
LN2数滴でも極端に温度を変えることが
可能で、もちろん微調整もききます。
POTの点滴作業を経験したことのある御方ならご存知でしょうが、
LN2たった数滴で温度が時間にして2~3秒で
一気に10℃から15℃くらい
変動してしまうことがあります。
POTの温度計では速度が追いつかず拾いきれてませんが、
CPU側の最適温度はもっと細かい瞬間、一瞬の出来事
で最適温度の上昇下降を繰り返してます。
例えばPOT温度計の表示は同じでも、上の1)と2)の状態のPOTでは
全然結果が変わる場合が多いのです。
なのでPOTとCPUの間の熱移動のスピードはとても重要です。
熱のやりとりを繰り返し、生き物のようにその大きさも変化してる
状態・・・それを私はPOTの呼吸と呼んでます。
それと反対に、POTがある一定の温度より下がってしまうと、
POT自体冷え切ってしまい
レスポンス調整が効かなくなるPOTも多いです。
それはPOTが死んでる状態です。
お手軽なモノや安物POTに見られる現象です。
レスポンスの良いPOTは2)の状態までしなくとも、
液体入れっぱなしでも十分に性能を引き出せます。
特に3Dベンチ時など、
他にビデオカードも面倒見なきゃいけないので、
重宝します。
レスポンスと同様、重要なことにPOTの温度キープ力があります。
いわゆる保冷力ですね。
ベンチマークの局面では、
ある一定の温度で温度をキープしたい場合もあります。
レスポンスばかり重視すると保冷力は失われます。
レスポンスと保冷力・・それを同時に兼ね備え、
色々な温度域で使用可能なPOT・・
それが優れたPOTだと思います。
と・・・ここまでいつものようにウンチクを書きましたが
今回提携している企業さんの意見は・・・
(Q) duckさんのお話は理解できました。
しかし、何で?そこまで高性能なモノに拘らなきゃいけないのか?
(A) duckの名前を使うからです。
(Q)そんなにレスポンスで違うのか?
(A) 世界ランクの一位と百位くらいの差が出ます。
(Q)頭で理解は出来ても目で見るまでは確信がもてません・・・
一度我が社で会長以下集合しますので、実演していただけますか?
ふ~ん・・・
流石は技術屋の集まりですな。
技術屋ならば見れば早いでしょう。
お望みどおり、パイや3Dを皆さんにやって
もらうことにします。
どれだけ違うか?実感していただきましょう~
ということで・・・
今日新宿某所にてレスポンス検証会をしに行ってきます。
その重要な任務を任された板は
再びBioです。
いや・・コマンドに何か起こるとP4とか出来なくなるので
それだけです(笑)