夏の怪談話を一つ…
それはあるドカ屋の店長がツーリングの下見にいった際の事だったそうです。
店長さんの名前は仮に石井さんとしましょう。
石井さん(仮)が自宅の相模原市でETCカードを入れ、寝坊した時間を取り戻すべく、それはそれは筋斗雲のように圏央道、東北道をぶっとばし、霧降高原に行く前に給油をしようと思いついたそうです。
そこで気付いたのですが...
「燃料タンク開けなくちゃ」
「カギどこに仕舞ったかな・・・?」
石井さん(仮)がウェストバッグ中身をひっくり返してもありません。
メッシュパンツの左ポケットの膨らみは‥?
‥小銭入れでした。
外の気温は25度ほどですが、なぜか背筋に悪寒が走ってきました。
「リアにバッグ付ける際にマンション前で落としたか?」
念の為、バイクの電源自体は落としていません。
シートバッグも中身を確認しましたが、カッパとスペアレバー/パックリペアキット/工具だけでカギは見当たりません。
頭の中を整理します。
「まさかッ!
まさか!!
まさか!!!
朝ETC入れた際からカギ刺しっ放しだった、
コレ途中で落としたあああぁぁぁぁーーー」
石井さん(仮)の頭の中を朝起きた時点からの記憶が駆け巡ります。高速でのあのペースに耐えられるはずはないな…
バイクのトラブルの後のいろはもしっている石井さん(仮)は
「一度東横に帰って日光までトラックで引上げか...往復6時間で今日中には戻ってこれるな。それにしても日光二往復って…」
と思っていた矢先、バイクの反対側に回ると
「あ!
有ったあああぁぁぁぁーーー
ココに!
カギは無事見つかったのですが、
では、悪寒の正体は・・・
昼飯後の支払いの際に、財布の中身が2千円しかなかったことだったそうです。
鍵はすぐしまいましょう!
偶々落ちなかっただけ