オトポール事件の樋口季一郎さんをご存じだろうか?

 

杉浦千畝の命のビザからさかのぼること2年

ユダヤ人大会に招待され、ユダヤ人の置かれた状況を憂い、

そのような処遇をする国々を歯に衣着せぬ言葉で批判する演説をした。

 

演説は彼の心からの思いであったろうが、それは当然職務を逸脱した行為であり

各国からの特派員が全世界にその演説を報道した。

今聞けばしごくもっともであり、人道的に素晴らしい内容なのだが

当時の白人社会の中でユダヤ人は人にあらずとまで言われており

また、日本は日独伊三国同盟の中にあったため

当然のようにナチスからの怒りを買い、厳重注意を受けた。

その最中に、ドイツで迫害を受けた大勢のユダヤ人からの救いを求められた。

樋口季一郎はどうしたのか?

 

彼の孫であり、元明治大学教授・指揮者の樋口隆一氏が

大変控えめな言葉で、24歳まで同居していた祖父のことを

淡々とした語り口で紡いでいく。

 

彼の冷静的確で中立的な物言いだけでも十分聞くに値する。

きっと季一郎さんの血なのだろう。

 

アッツ島の悲劇、キスカ島の奇跡、占守島の戦いについては

それぞれ別々に何となく知っていたけど、

同じ人が関わっていたことは知らなかった。

 

 

7年前の動画だけど今のロシアの振舞いに通ずる部分もあり、理解が深まる。

これは見る価値大有りでした。

 

世界に通用する感覚、

国の三方を核保有独裁国家に囲まれている私達が

持つべき視点だと思うのだわ。