今年は、両親のドライバーをしたお陰で
例年より紅葉狩りが楽しめた。


今更紅葉の話かよ なんだけど
その時ふと思ったことを今日やっと調べたの。


「なんで山にはイチョウが生えてないんだろう???」


イチョウが黄金色に燃え立っているのは
人が住んでいるところだ。

街路樹として、鎮守の森として、学校のシンボルとして…
生えている。


山一面が銀杏でまっ黄色っていう景色は見たことがない。


はて? これはなぜだ。


ものを知らない私は調べて驚いた。


「生きた化石」と呼ばれていることは知っていたけれど
ただ古くからある種ってことではなくて

レッドデータブックに載っている絶滅危惧種(Ⅱ類)なのだそうだ。



つまり、現在地球上に自生地はない。



今生えているものは全て人為的に植樹されたもので
その寿命が非常に長いため、そのままそこにいるらしい。


日本には仏教の伝来とともに中国から入ってきたみたい。
初めは、「薬」として入ってきたから、一般の民家には
みだりには植えられなかったんだって。


だから、大木は寺社仏閣に多いのかしらね。

大昔の総合病院だものね。


ヨーロッパでは、一度病原菌によって全滅して、
その後16世紀の終わりに日本から移植されたものが今生きてるんだって。


でも、生命力はとても強くて、挿し木をするときに
逆さに挿しても発芽するらしいよ。


なんでそんなに強いのに、自生地がなくなってしまったのだろう。


どんな病原菌なのかなあ。他の木は何ともなかったのかしらん。



それと、これも私知らなかったんだけど、
銀杏は木材としてとても優れているんだって。


反りがでにくくて、カウンターの天板とかまな板とか碁盤とかにも
よく使われるそう。


もしかして、無計画な乱伐で自生地がなくなっちゃったのかなあ。


最近じゃ、国産の御神木クラスの大木が少なくなってきたからって
枯葉剤をこっそり皮下に注入して、御神木を枯らして
「安く処分してあげますよ」なんて言って
信仰対象のスギやヒノキを売買してる連中が暗躍してるって言うからねー。



植物はみんな風に飛ばされたり、鳥や動物が運んだりして
落っこちた地面にただそのまま芽を出すことしかできない。
自分で場所を選べない。


そうやって、芽を出した場所で
人間の何倍も生きてきた木を、ポッと出の人間が
我が物顔で、バッサバッサと切り倒す。
恐ろしいね。



何だか銀杏がとってもかわいそうな木に思えてきた。
今度会ったら、よしよししてあげよう。