
帰省の新幹線は車両の後方に近い通路側の席。
朝イチで出かけて来たため睡魔が。
かの高倉健は人前ではけっして寝ることが無かったと訊いたことがあり
ごもっともと思って過ごしてきたのだが、
最近は度々寝落ちする気概の無さで。
しかし、前半は家族連れの歓声に、後半は関西のおば樣方の四方山話に
寝るに寝られず。
と、その瞬間、背後から通路を駆け抜ける気配が。
言葉を発する間の無いままに
車両の前方へキャリーバッグはかなりのスピードで奔っていく。
もちろんバッグだけが。
おば樣方はけらけら嗤いながらその鞄が前方の扉にぶつかるまで眺めていたらしい。
しかし、いつまでたっても肝心のオーナーは現れない。
持ち主不明のキャリーバッグはその近くの席に座る人の手によって
横にころがされたらしい。
にしても、あのスピード、突進力、ああなるとほとんど凶器だね。
こんなガキンチョなんて弾き飛ばされちゃうね、きっと。










