まず皆さんに訴えたいのは、
私が「満島ひかり」の個人的なファンでは無いということ。
ただ、その魂を込めた演技に感服し、
「満島ひかり」の先に満島なし、「満島ひかり」の後にも満島なしと
個人的に思っているからである。
だから彼女の経歴も良く知らないし、
出演作を全て観ているわけではないことを前もってお伝えしておきます。
<第3位>
「川の底からこんにちは」(2010・映画)
妥協だらけの生活を送るOLが、
父の死によって実家のしじみ工場を引き継いでいくというストーリー。
これだけ聞くとえらく地味な映画のように聞こえるが、
ストーリーの進行自体もゆるーく、超地味であるということ。
主人公は妥協の連続、そして覇気もないのだが、
その主人公が彼女自身であるかのような錯覚に陥るほど、
自然に、しかしこの役を静かに熱演しているのだ。
この手の映画はシチュエーションコメディになりやすいが、
決してそうはならず、人間ドラマとして成立しています。
おそらく、この役を演じたのが「満島ひかり」でなければ、
この映画を観た半分くらいの人は途中で寝てしまっただろう。
ちなみに彼女はこの映画で
モントリオール・ファンタジア映画祭(よく知らない)の
最優秀女優賞を受賞。
映画を監督した石井氏と結婚もした。
<第2位>
「それでも生きていく」(2011・TVドラマ)
まず皆さんに訴えたいのは、
このドラマが、フジテレビ制作のドラマとしては
恐ろしく暗く、哀しいドラマであったということ。
殺人事件の被害者の兄と、加害者の妹(満島ひかり)が、
偶然の出会いによってお互いの存在を確認していくというもの。
脇を固めたのが大竹しのぶ、柄本明、風吹ジュン、時任三郎といった
名優揃いの中、激しい演技などではなく、抑えるとこは抑え、
出ることころは出ると、周囲の演技者と駆け引きできる
姿を見せてくれたのです。
演じやすい役柄といえますが、
彼女の演技力は、本当にそういう境遇にあるかのように
感じさせてくれました。
久しぶりに全部まとめて観たTVドラマでした。
<第1位>
「愛のむきだし」(2009・映画)
まず訴えたいのは、
この映画は近年の日本映画では考えられない約4時間の上映時間であること。
そのため、上映映画館がなかなか見つからなかったのです。
そして冒頭約1時間がプロローグと銘打たれており、
また上映時には途中休憩も入るなど、
とても型破りな映画であったのです。
この映画に関しては、その長さもあって観るのを敬遠している
人もいうかもしれないので、あえてストーリーは書きません。
しかし、これが超1級のカルト映画であること、
そして、この僕に「こいつはいったい誰なんだ!?」と、
鑑賞後にネット検索させたほどの強烈な演技だったということ。
まさにこれぞ魂を込めた演技。
4時間を見事に魅せる作品にしてくれています。
何の事前情報も知らないまま暇つぶしに観た映画ですが、
ここ10年で久しぶりに度肝を抜かれました。
いい映画はたくさんあります。
この作品は決していい映画ではありません。
でも、彼女の魂の叫びを感じることのできる
稀有な作品です。
オールジャンルの映画がいけるくちの方には、
是非みていただきたい「満島ひかり」の演技です。
ご清聴ありがとうございました。