世界の名馬を日本語で ブログ版 -8ページ目

サンジョヴィート (St.Jovite)

父Pleasant Colony 1989年生まれ 米国産

 

2歳時は地元愛国のGⅢを2勝するなど4戦3勝、遠征して臨んだ仏グランクリテリウム(G1芝1600m)は“ワンダーホース”アラジの4着。3歳、愛ダービートライアル(G2芝2000m)を逃げ切り英ダービー(G1芝2400m)に臨むもこの時点での評価は穴馬扱い。直線4番手あたりから先頭をうかがい、ドクターデヴィアスから2馬身差の2着と好走した。続く愛ダービー(G1芝2400m)では2番手抜け出しから後続をぐんぐん引き離し、前走で敗れたドクターデヴィアスを12馬身、従来のレコードを3秒余り更新する驚異的なタイムで一躍時の人、ならぬ時の馬となった。次戦“ キングジョージ ”(G1芝2400m)ではレース序盤で主導権を握るとそのまま後続の古馬勢を6馬身ちぎる完勝を見せたが、愛チャンピオンS(G1芝2000m)では10分にも及ぶ写真判定の末、ドクターデヴィアスにハナ差で惜敗した。タイムフォーム社選出1992年欧州年度代表馬。

 

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サーアイヴァー (Sir Ivor)

父Sir Gaylord 1965年生まれ 米国産

 

米国生まれ。愛国V.オブライエン厩舎所属。2歳時は地元ナショナルS(芝1400m)や仏グランクリテリウム(芝1600m)を勝ち4戦3勝。3歳、前走からコンビを組む英国の名騎手L.ピゴットを背に英2000ギニートライアル(芝1400m)を辛勝し、迎えた英2000ギニー(芝1600m)は不敗馬ペティンゴを押さえ1番人気。道中最後方から内ラチ沿いを猛追し、ペティンゴに1馬身1/2差をつけて快勝した。次戦英ダービー(芝2400m)も馬場の内々を進み直線入口7番手。ここから外に持ち出すや他馬とまったく違う脚色を見せ一気に先頭、2着コノートを1馬身半突き放して完勝した。続く愛ダービー(芝2400m)やエクリプスS(芝2000m)を落とし4番人気まで人気を下げた凱旋門賞(芝2400m)はヴェイグリーノーブルから3馬身差の2着に完敗したが、米国ワシントンDC国際(芝2400m)では得意の追い込みで3/4馬身差の勝利を決めた。

 

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サンインロウ (Son-in-Law)

父Dark Ronald 1911年生まれ 英国産

 

名種牡馬ダークロナルドの初年度産駒で1900年代前半を代表する英国の名ステイヤー。2歳時は3戦してアタマ差2着1回、着外2回。3歳になって緒戦、次戦を落とした後、2400mのレースを8馬身差で勝ちようやく未勝利を脱出。クラシックには出走せず楽な相手にランデスバラプレート(芝2400m)を勝ち、ニューベリーサマーCに敗れた後、ダリンガムプレート(芝2400m)を快勝。以後、長距離のカップ戦を主戦場とし、グッドウッドC(芝4200m)やジョッキークラブC(芝3600m)を制した。4歳時はわずか3戦しか出走の機会が与えられなかったが、英国伝統のハンデ戦シザーウィッチS(芝3600m)をレースレコードで勝ち、ジョッキークラブC(芝3600m)を2連覇。5歳時に1戦1勝して引退し、1924年と30年に英リーディングサイアーになるなど「ステイヤーの父」としても成功。血統史において重要な “スタミナの素” となった。

 

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サルダナパル (Sardanapale)

父Prestige 1911年生まれ 仏国産 

 

1914年は仏国産馬ダーバーが英ダービーを制した記念すべき年だが、この世代、仏国で最も人気だったのはサルダナパルであった。この馬は第一次大戦前に“世紀の名馬”と讃えられ怪物と呼ばれた。2歳時はモルニ賞(芝1200m)など5戦して3勝を挙げたが仏グランクリテリウム(芝1600m)はルグランプレッシニーの3着に敗れた。3歳緒戦ラグランジュ賞(芝2000m)でダーバーを2着、ルグランプレッシニーを3着に破り優勝、ダリュ賞(芝2100m)とリュパン賞(芝2100m)でラファリナの2着に敗れたが、エドヴィル賞(芝2000m)で早くも古馬の一流所と対決し、前年の仏ダービー馬ダゴールを下した。迎えた仏ダービー(芝2400m)にもはや敵はなくグレフュール賞馬ディドロを破って楽勝。この勢いで戦前の大レース、パリ大賞(芝3000m)に駒を進め、ラファリナとの接戦をクビ差制し、3着ダーバーを4馬身引き離して快勝した。

 

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サラゼン (Sarazen)

父High Time 1921年生まれ 米国産

 

7歳まで走ったが最盛期は2歳と3歳。2歳時は馬主を替えながら10戦し、シャンペンS(ダ1400m)やオークデールH(ダ1200m)など出走した全てのレースで勝利。3歳緒戦で2着に敗れ連勝は止まったが、次戦カーターH(ダ1400m)を2馬身1/2差で逃げ切り、フリートウィングH(ダ1200m)を3馬身差で完勝。9月のアーヴァーンH(ダ1200m)では前年のチャンピオンホース、ゼヴの追撃をハナ差しのいで勝利を奪い、10月のインターナショナル特別(ダ2000m)では仏国の名馬エピナードと対決。レース序盤で先頭に立つとそのまま1馬身程のリードを保って先行し、エピナードを1馬身1/2振り切って快勝した。他にもマンハッタンH(ダ1600m)といった大レースを制し、この年12戦8勝の大活躍。4,5歳時にはディキシーH(ダ1900m)を連覇するなどしたが、晩年は動きも緩慢となり結果を残せなかった。

 

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