「好きよキャプテン」 | 東中亭どテ珍OfficialBlog

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元落研で社会人落語をやっている東中亭どテ珍の落語会出演の活動報告や告知がメインで、観に行った落語会や演劇や映画や読んだ本の感想や思いついたネタを書くこともたまにあります。

怪傑パンダースからハシゴして
新宿シアターモリエールの「好きよキャプテン」も観ました



開演前にちょっとしたハプニングが
予約していたチケットを受け取るとE列15番
ところがE列だけ柱がせり出していて席が14番までありません
まさかこの柱の中で観ろと?そんなことしたらウィザードリーならロストです
劇場の係員の人に問い合わせましたが
座席表にはE列は14までなのにチケットはE列15
結局別の席に振替になったのですがない席が発見されていたようです

さて「好きよキャプテン」作・演出はTheatre劇団子の石山英憲さん
パンフレットによるとこのお芝居は3回目だそうです

お話は東北のとあるボート部の部室が舞台で
部員も足りず、ボートもない弱小ボート部を取材に来た新聞部の少年(プリンス)が
顧問の先生の可愛さにやられてボート部を立て直そうとする
…割にそいつはヘナチョコな口先野郎だし
他のメンバーが虚弱(ジャッキー)とド貧乏(ハルビン)と血の気の多いマネージャー(チョウさん)
そこで止めてしまった不良(ナイフ)を戻ってくるように説得してメンバーを集めたり
生徒会がちょっかいかけてきたりと騒動が起こる中
それらをすべて受け止めてなだめてみんなをまとめていくキャプテン
そんなひと夏の青春を30年後の同窓会で振り返る
と大筋だとこんな感じのお芝居でしょうか

ご都合主義的なカタルシスはないんですけど
そこが逆にリアルな感じでああいいお芝居だなあとしみじみ思うような舞台でした
それぞれのキャラクターに味があっていいお芝居でした

今回のお芝居は図師さんが出ているので観て見ようかと思ったのですが
図師さんのハルビンはド貧乏で結構突拍子もないことを言って
笑わせてくれるキャラクターでしたが
一瞬の動きの面白さとか声の間の抜けさせたトーンとか相変わらず面白いです
それでいてどんなお芝居でもその空気感を壊さないように
そういう飛び道具的な面白さを入れられるのが凄いなと思います

図師さんだけでなく以前の舞台で観たのが加藤凜太郎さん
加藤さんのナイフは最初は不良で迫力のある感じ
抜けるためボコボコにされてボート部に帰ってくるまではカッコいい
けどそれでみんなが一丸となって優勝を目指す割には
温めの日常でみんなを引き上げるよりはみんなのほうに堕落して丸くなってくる感じ
その温い感じとシリアスな時の迫力とのギャップが凄いなと思いました

図師さんと加藤さんはASSHで共演してるのを観たこともあるのですが
意外だったのはプリンス役の渡辺和貴さん
9月にマコっちゃん(元モーニング娘。小川麻琴)主演の舞台
「シンデレラ」を観たのですがその相手役の王子がこの渡辺さんで
最後にお見送りがあったので一回握手もさせてもらった(笑)方に早くも再会するとは
プリンスは先生にいいとこ見せようよカッコつけて入部した割に
先生にアタックするでもなし率先してメンバーを引っ張っていくでもなしの
口だけ野郎のお調子者で、これも情けないけどリアルな感じだなと思いました

女優さんたちが可愛かったしお芝居も良かった

一番印象に残ったのが大島翠さんのチョウさん
在日でイジメられているというなかなかコメントの難しい役
キャプテンがイジメ解消に立ち向かう訳じゃないけど
チョウさんを助けてあげるっていうこの感じもなんかリアル
チョウさんの日本人は嫌いだけどキャプテンだけは…というところから
他のボート部員とも少しだけ馴染むけどやっぱりすぐ怒る
みたいな感じは物凄くリアルなツンデレキャラかなと思いました
チョウさんと結婚しなかったキャプテンを非道いと思っちゃいました

出番は少なかったけどインパクトがあったのが
謎男・生徒会副会長・ハルビンママの三役のあだちあさみさん
特に生徒会副会長はドランクドラゴン塚地さんのオタクキャラの
あの抑揚の気持ち悪い喋り方で強烈でした

津田朋子・生徒会長・ハルビン妹の三役の
清水みさとさんは可愛かったですね
津田朋子の可愛いけど人との距離感がちょっと変な感じも良かったですが
特に生徒会長のクールビューティーを気取ってて崩れたところが好きでした

桃子先生の涌井とも子さんも
ちょっと古臭い80年代風のショートと笑顔が似合ってて
少ない出番でそりゃ生徒も憧れるわと思わせる可愛さを出していました

他のジャッキーの二瓶拓也さん、キャプテンの南利寛さん
村瀬の木根沙織さん、ナイフの彼女の佐々木萌英さん
みんな素敵になお芝居でした

リアル、リアルと連呼しましたけど
人間言うほど立派な行いはできないし続けられない
割と情けない人たちがそれでも仲間なんだみたいな
イケてない青春の感じが私がリアルだなぁと思ったところです
(それをリアルと感じるのは私の青春がイケてなかったということでもあります…)

最後も失踪した桃子先生からメッセージは送られたのに
観客は知ってても本人たちに伝わらないところなんかもあって
世の中上手くいかないことが多いけどそう捨てたもんでもない
というようなのが作品全体に込められているように感じました

この回はおまけのアフタートークショーがありました
二瓶さん南さん図師さん渡辺さんあだちさん木根さん清水さん加藤さんでしたが
あだちさんが副会長をやったりかなり面白かったです
あとは清水さんの加藤さんがいいところを答えなくちゃいけないときに
さんざん考える時間があって「いい人です」だけだったり
ちょいちょい会話の受け答えが噛み合わなかったりテンポがおかしいかったり
ちょっと天然なのかなと思わせるところがありました

で、舞台終わって
「図師さん観に来たらこんな早く王子観るとはやっぱり演劇の世界って狭いな」
みたいなことを考えながらロビーに出たら、なんと!
マコっちゃんがいて関係者とお話をしているじゃありませんか!
どうやら同じ芝居を同じ回に観ていたようです
プライベートだし楽しそうにお話してる邪魔もできないので
横を通るときに歩きながらチラ見することしかできませんでしたけど
あと、Twitter見たら人狼TLPTのドリスの森本未来さんも一緒だったようで
演劇の世界っていろんなとこでネットワーク繋がってるんですね

って長かったですね
一回長めの文章を書くとそれが癖になってつい長くなってしまいますね
自分だけの日記帳ならいくら長くても後で見返せる情報が増えるからいいけど
人に公開するブログは読みやすい長さも考えないといけないですよね


まあ反省はさておきまとめの謎掛けを

「好きよキャプテン」 と 掛けまして
「スカイツリーからの景色」 と 解きます
その心は
「見ると『あっ、たかいな』と心の底から思います」
 (温かい/あっ!高い)