本日はDスタ通信Vol.7 をお届けします。


店先で、自転車を停めて読んでくださっているおじさんと、しばらく勝三さんについて語り合ったりもした、思い出の回です。


山田勝三さんの思い出 Dスタ通信Vol.7 平成26年9月16日



みなさんは山田勝三さんの家に入ったことはありますか?私はあります。


もう10年くらい前ですが、仕事中に父から電話がありました。父は困った声で、山田勝三から呼び出しがあって、家まで行かないといけないんだが、一緒に来てくれないか?と言います。なんでも貸している小さい車庫が勝三宅の近くにあって、そこの使い方についてクレームが入ったということでした。仕方がないので仕事の都合をつけて、昼から父と一緒に勝三宅へ向かいました。


まだミュージアムが出来る前で、応接間で5分くらいこちらに言いたいことをダーっとしゃべった後、勝三さんは「よし、じゃ今から家の中を案内してやる」と言って、家の中を案内してくれました(私たちは頼んでいないのですが)。


ミスター関係の品々や、車のコレクションなどを一通り見終わり、トレーニングルームの紹介の途中で、「わしは毎日ここでトレーニングしとるんや。見ろ!」と言って、勝三さんは突然着ていた服を脱いでビキニパンツ一丁になり、「いいか、健康は自分自身に贈る最高のプレゼントや!これを見ろ!」と言ってポーズをとり、割れた腹筋と盛り上がった上腕二頭筋を見せてくれました(これも頼んでいないのですが)。


結局それが、私が山田勝三さんに会った、最初で最後の機会だったのですが、お亡くなりになった今では、会っておいて良かった、という気持ちです。やっぱりあれだけの個性というのは、そうないです。もうちょっと勇気を出して、お金儲けのコツでも聞いておくんだった。


勝三さんには逸話が多くあって、もはや何が本当か嘘か分からないのですが、実際私が会った印象では、少なくとも悪人ではなかったです。福井にはあまりいないタイプの人だったので、大変惜しいです。やっぱりいろんな人がいないと駄目だと思うんですよねえ。


訃報を聞いて、あれだけ何にも遠慮せずにやりたいことだけやって生きた(ように見える)人でも、病気と死には勝てないんだと知った時、「こんなことをしている場合じゃねえ!」と焦るような気持ちになったのを今、思い出します。それがこんな風に自営を始めた理由の一つであることは間違いありません。


去る8月28日は山田勝三さんの一周忌でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。


Dスタ通信をお読みになった感想を聞かせてください。ホームページからでも、ブログのコメントからでも、Twitter@55dsutaへのリプでも、fukusuke3311@gmail.com へのメールでも、お店にいらして直接話していただいてもいいです。楽しみにしています!(^◇^)