いつか行きたいと思っていた大和ミュージアムをついに訪ねることができました。

ご存知の通り、戦艦大和が建造された軍港呉を大和を中心に過去〜現在の歴史、そして船に関わる技術などを学び、体験することができる施設です。

 

僕は艦船についてはあまり知らなくて、むしろ入り込むと奥が深すぎると思ってあまり触れないようにしてきたのですが

ミュージアムの展示を見て、日本の軍艦艇の歴史にすっかり魅了されてしまったのでした。

 

 

 

  ちゃんと見るなら1日欲しい

展示内容は本当に素晴らしくて、じっくり見ていくと予定の半日では全く足りませんでした。

 

当日は朝イチで艦船めぐりクルーズ→大和ミュージアム→昼食→鉄のくじら館という流れで予定していたのですが

大和ミュージアムに3時間半近く見学したところで子どもたちもすっかり飽きてしまったようですし(そりゃそうだ)、昼食も食べなきゃだし、企画展の日本海軍空母の展示も見なくては…で、常設展示をフロアA,Bまでで諦め、企画展を駆け足で見て、後ろ髪惹かれる思いで館を後にしたのでした。

 

正直フロアAもBも僕的には駆け足でしたので、丸一日使わないと足りない感じでしたね。

 

所蔵品は船の装備や図面など艦艇に関するものはもちろん

山口多聞提督の遺書など、人物に関するものや呉の歴史に関するものも多数所蔵されており、多角的に旧日本海軍や呉の街について学ぶことができるようになっています。

 

残念ながら今回は時間が足りない部分もありましたが

展示物がフロアの流れにしたがって見返せるようになっているガイドブックがあったので売店で購入しました。

少々お値段は張りますが、時間の都合で見切れなかった…とか、また行きたい!!という方には購入の価値があると思います。

 

 

  戦艦大和の模型に当時に思いを馳せる

大和ミュージアムのメインの展示である戦艦大和の1/10模型。

実物は写真の何倍も迫力があります。

 

 

このような精密な模型を観ていると少し気になることがありました。

館内にもっと小さい長門の模型があるのですが

大和と長門を比べると、大和の対空兵装はかなり増強されているように見えます。

長門に比べるとハリネズミのように対空機関砲が置いてある感じ

大和は大艦巨砲主義→時代遅れ、時代錯誤的な艦という言い方をされることがありますが、

こうやって見てみると、決して航空攻撃を軽視したり、否定しているわけではなくて

それを強力な攻撃手段として認めた上で、とはいえそれに全振りするには実戦で確立した運用もまだなく、手持ちのリソースも限られているという移行期の兵器であるという印象を持ちました。

 

もちろん結果的には米軍の物量を生かした航空戦術によって最後を迎えることになるのですが

結果がどうなったかを知っている僕らが、結果を知る由もない当時の渦中の人々をあまりに厳しく批判はできないのではないかと思うのです。

とはいえ、そこから学びより良い未来に繋げていくことは大切なことでありまして、大和ミュージアムのような施設はそのように建設的に活用していきたい施設だと思います。

 

 

  建物の外にも見どころあり

大和ミュージアムの建物内だけでなく、外にも面白いものがあります。

その中で感動したものを2つ紹介します。

 

一つ目は「大和波止場」

戦艦大和の艦橋から前の部分をモチーフにした公園です

船首部分の半分を模した形になっていて、大和の大きさを体感できる場所です。

 

戦艦大和の大きさを実物大で体感できることも素晴らしいのですが

公園としてのアレンジも素敵です。



 

二つ目は「しんかい」の展示

かつて日本近海を調査していた潜水調査船「しんかい」です。

40年ほど前に「しんかい2000」にバトンタッチして退役したのですが

こんなところにあったとは!!


幼稚園生のころ初めて買ってもらった図鑑、学研の「乗りもの図解」に透視図や操縦方法!!が載っていて繰り返し眺めていたものでした。

魚みたいな形でかわいいですよね。

目立たない展示ではありますが、長く残っていて欲しいものです。

 


 

 

  ミリタリ好きでなくても一度は行く価値はあるんじゃやいかな

と思います。

 

戦争は2度と繰り返してはいけないことと思いますが

日本の現在を考えるうえで、近代の歴史の一端として向き合うことを避けてはいけないことと思います。

 

ミュージアムの展示を見て考えることは人それぞれ、時期によっても変わると思います。

だからこそ直接見て、できれば何度も訪れて考える必要があるのではないでしょうか。

 

僕もまた訪ねようと思っています。

 


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