2015年に誕生したBritish Drum

ハイエンドモデルのレジェンドシリーズを試奏。

北欧産バーチ10プライ6mmシェルによる引き締まったソリッドなサウンドが持ち味。ベアリングエッジは内角45度に精密加工されており、チューニングしやすくレンジも広い。シェル厚が薄いので鳴らしやすく使い手を選ばないオールラウンドなキャラクター。ヘッドを選ばずヘヴィ系ハードヒッターにも十分対応するパワーと繊細さを兼ね備えたセットに仕上がっている。

タムホルダーブラケットはシェル直付けタイプ。 サスティーンが短くなるものの、鳴りが細くなったり不快なオーバートーンが増える事はなかった。RIMSに代表されるフローティングマウントシステムに慣れた耳には厳しいかも知れないという予想に反し、実用上問題がないレベルでサウンドをまとめる事に成功している。

総じてアタックの立ち上がりが早く、減衰がスムースなので粒だちが極めて明快。高速連打系のテクニカルなプレイでもフレーズが埋もれてしまう心配はない。キックのフロントヘッドに穴を開けずに試奏したが、ブーミーに鳴り過ぎる事もなく、そのままマイキング出来るレベルの生音が素晴らしい。

ハンマード・シェルのような外観が印象的なニコ・マクブレインのシグネイチャーモデル『イカルス』。ブラックフィッシュテールオークというマテリアルの質感を活かしたフィニッシュになっている。

ごく薄いレインフォースメントと45度にカットされたシャープなエッジによりチューニングレンジは幅広く、6.5インチというサイズと相まってパワフルかつオールラウンドなキャラクター。

ストレイナーはオーソドックスなタイプ

スナッピーは42本

もう一台のニコ・マクブレイン・シグネイチャー『タリスマン』

過度のデコレーションを避けつつ、波打ったような外観が個性的。

2mm厚シームレス・ソリッド・スティールシェルが生み出すサウンドは非常にパワフルで、今回試奏した中では最もそそられたモデル。こちらも42本スナッピー。

20プライ10.5mmウッドシェルの『マーリン』外観フィニッシュはブラックチューリップウッド。英国製らしい控えめでありながら個性を主張するデザインが美しい。

メイプルとバーチを水平・垂直方向に交互に貼り重ねたクロスラミネート・シェル。異なるマテリアルのいいとこ取りを目指した開発コンセプト。厚胴シェルならではのタイトかつソリッドなアタックとストレートな鳴りは大会場でも心強い筈。一見オーソドックスなスナッピーもブラスワイヤー仕様で、妥協のない仕上がりとなっている。