ガソリンスタンドに住みたい!
今日は、8/7におこなわれた
建築コース講師・中山英之さんのレクチャーの様子を
紹介したいと思います!
レクチャーは、ご自身のこれまでの作品を解説しながら話をすすめる、
という形でおこなわれました。

建築コースだけでなく他コースの受講生も参加していましたが、
聞き手のバックグラウンド関係なく、
中山さんの世界に取り込まれてしまうようなレクチャーでした!
その中から印象的なキーワードを少し紹介します!
・「お金持ちだったら、ガソリンスタンドに住みたい。」
その理由は、
ガソリンスタンドには敷地の境界線がなく、みんなが集まることのできる場になるから
だそうです。
中山さんの包みむような人柄があふれている表現だと思います。
境界線のないガソリンスタンドにも、
雨が降ったときには、屋根の形にそって境界線ができ、
建築は建物そのものだけでなく、
そこに起きることや周りの要素との繋がりによって建築になるそうです。
・「草原の大きな扉」
これはカフェを作る、というコンペにだした時のアイディアで、
関係性から建築をつくるという視点で考えたものです。

草原にピクニックに来る人たちが敷物をひいて場所とりをする様子を
建築に見立てると、それぞれ設計作業を終えたあとの風景になります。
その中にカフェを作るということは、
ピクニックに来る人が場所をとる必要がなくなり、
「考える」ということがなくなることになってしまう。
建築によって人が便利になったり楽しくなったりするけれど、
それは逆に、考える機会をなくしているとも捉えられるそうです。
・「ティータイム」

花柄のテーブルクロス。
そのテーブルで商談などをして飽きてきたときに、
花をさけてカップをおいてみたり、グラスに透けるように置いてみたり。
この行動もピクニックの場所取りと同じ原理だそうです。
花の上にグラスを置いた場合、そのグラスの影の部分には、
影にしか咲かない花がデザインされています。
レクチャーの最後には、実際に中山さんの過去の2作品が紹介されました。
・「2004」
この家は、50cm地面から浮いているように見えます。


通常、住宅を建てるときは敷地境界から50センチ離さなくてはいけません。
境界線から50センチ離すことによって、
その線が、家との関係性によって、面の意味を持つようになります。
そして、境界線のルールを読み替えて地面からも50センチ浮かせることにして、
敷地から自由な住宅を作ったそうです。
・「О邸」
この家は内と外と、その2つをつなぐ中心には何もない空間で構成されています。
住宅の機能はこの何もない空間の左右のボリュームに分かれていて、
真中の空間には生活の機能が割当てられいないので何もありません。

中のような外のようなこの空間によって、
中と外という相反するものの枠組みがあやふやにされているような気がしました。
全体として、
中山さんの作品ひとつひとつが、深く考えられて設計され、
そこにいる人の生活がかたちづくられているということがとても印象的でした。
レクチャー後は質問や感想が建築以外の受講生からも寄せられ、
「関係性から生まれる空間、人がどういう枠組みで見ているかを意識するのが
パフォーマンスを作る感覚に似ている」(ダンスコース受講生)
といった意見があり、
コースを越えて新たな気づきがあったことはとても大きな収穫でした。
とても充実したレクチャーでした!
(M.T)
建築コース講師・中山英之さんのレクチャーの様子を
紹介したいと思います!
レクチャーは、ご自身のこれまでの作品を解説しながら話をすすめる、
という形でおこなわれました。

建築コースだけでなく他コースの受講生も参加していましたが、
聞き手のバックグラウンド関係なく、
中山さんの世界に取り込まれてしまうようなレクチャーでした!
その中から印象的なキーワードを少し紹介します!
・「お金持ちだったら、ガソリンスタンドに住みたい。」
その理由は、
ガソリンスタンドには敷地の境界線がなく、みんなが集まることのできる場になるから
だそうです。
中山さんの包みむような人柄があふれている表現だと思います。
境界線のないガソリンスタンドにも、
雨が降ったときには、屋根の形にそって境界線ができ、
建築は建物そのものだけでなく、
そこに起きることや周りの要素との繋がりによって建築になるそうです。
・「草原の大きな扉」
これはカフェを作る、というコンペにだした時のアイディアで、
関係性から建築をつくるという視点で考えたものです。

草原にピクニックに来る人たちが敷物をひいて場所とりをする様子を
建築に見立てると、それぞれ設計作業を終えたあとの風景になります。
その中にカフェを作るということは、
ピクニックに来る人が場所をとる必要がなくなり、
「考える」ということがなくなることになってしまう。
建築によって人が便利になったり楽しくなったりするけれど、
それは逆に、考える機会をなくしているとも捉えられるそうです。
・「ティータイム」

花柄のテーブルクロス。
そのテーブルで商談などをして飽きてきたときに、
花をさけてカップをおいてみたり、グラスに透けるように置いてみたり。
この行動もピクニックの場所取りと同じ原理だそうです。
花の上にグラスを置いた場合、そのグラスの影の部分には、
影にしか咲かない花がデザインされています。
レクチャーの最後には、実際に中山さんの過去の2作品が紹介されました。
・「2004」
この家は、50cm地面から浮いているように見えます。


通常、住宅を建てるときは敷地境界から50センチ離さなくてはいけません。
境界線から50センチ離すことによって、
その線が、家との関係性によって、面の意味を持つようになります。
そして、境界線のルールを読み替えて地面からも50センチ浮かせることにして、
敷地から自由な住宅を作ったそうです。
・「О邸」
この家は内と外と、その2つをつなぐ中心には何もない空間で構成されています。
住宅の機能はこの何もない空間の左右のボリュームに分かれていて、
真中の空間には生活の機能が割当てられいないので何もありません。

中のような外のようなこの空間によって、
中と外という相反するものの枠組みがあやふやにされているような気がしました。
全体として、
中山さんの作品ひとつひとつが、深く考えられて設計され、
そこにいる人の生活がかたちづくられているということがとても印象的でした。
レクチャー後は質問や感想が建築以外の受講生からも寄せられ、
「関係性から生まれる空間、人がどういう枠組みで見ているかを意識するのが
パフォーマンスを作る感覚に似ている」(ダンスコース受講生)
といった意見があり、
コースを越えて新たな気づきがあったことはとても大きな収穫でした。
とても充実したレクチャーでした!
(M.T)