2012年6月16日 宮城県石巻市釜谷地区大川小学校~長面浦

この2週間前に、長面浦の湾の中に沈んでいる車両の中から、2名の行方不明者の方が発見された。

宮城県石巻市にある長面浦、ここは多くの子供達や教師が津波被害で有名になった、大川小学校のりさらに海側にある集落でした。


ここに行方不明者捜索ボランティアに、友人同士6名で行ってまいりました。

結論から言うと、今まで自分自身が関わってきた、東日本大震災に関する
災害ボランティアが一瞬で色褪せてしまいました。

瓦礫撤去、漁業・農業支援、仮設住宅支援、
どれも確かに大切な活動ではありますが、

全く興味というか、私自身関心を持てなくなってしまいました。

それほどまでに、今回の活動は価値観を様変わりさせる程、
大きな意味を感じました。

今回お世話になった、DSP災害支援ボランティアでは潜水活動において
いままで154名(2012年6月16日時点)の行方不明者の方々を海中で発見し、

大川小学校の被害者遺族の会の方は、気が遠くななる程の広大な、
泥と化した場所を、仕事が休みの日には訪れて行方不明の家族を探すために
泥や砂の中を、ただひたすらに探されています。

もう1年以上経過しており、被災家屋内は既に捜索は終わっていますが、
家屋周辺の津波によって、大量の泥と砂が運ばれたエリアには、まだ全く
捜索が行われていない、泥と土の山になった場所が沢山、本当に沢山あります。

今回はその家屋の一角の周辺を、スコップで60センチ以上掘り起し、
そにお中に何か手がかりになるものはないかと、必死になって探しました。

先日、yahooニュースやNHKでも取り上げられる程のニュースになった、
海中の車両から2名の行方不明の方が全身体で見つかった報道があったにも
関わらず、当日捜索ボランティアに参加したのは、私達6名と
一人で泊まり込み、九州から参加している女性、同じく泊まり込みで
神奈川から参加された男性1人の、計8名しかいませんでした。

全く人手が足りません。

必死になってまだ娘の手掛かりを、毎日毎日探しに来るお母さんもあられます。

バスで大川小学校に乗り付け、お参りしたり記念撮影をして帰る方々は多いですが、

ご家族はそんな事、望んでおられません。

記念撮影したり、廃墟となった学校を荒らしに来たりする事に
正直疑問を感じておられる方は多いです。

そんな事をするなら、ここで捜索活動をしてれほしいと。。

海中で見つかった、行方不明者の方の海中写真も拝見しました。
お顔がはっきりとわかる画像で、海中に1年以上おられたにも関わらず
目も鼻も口もハッキリとわかりました。

この活動を命がけでされている、潜水士の方には本当に頭が下がります。

時間がありません、あともう少しすると、このまだ手つかずの泥と砂で覆われたエリアは、埋められてしまいます。
捜索はまだ一度もされていないので、埋められてしまいます。

この泥と土の中には、まだ見つかっていない大川小学校の子供達がいるいかも
しれません。

今回発見した、5センチ程の小さな骨が、行方不明の方のものであってほしい。

私自身は今後、捜索活動ボランティアを最優先で取り組みます。

瓦礫撤去は、その他の支援も大切だとは思いますが、まだそこまでも至っていない地域がある以上、その活動以外には興味を持てなくなってしまいました。

まだ捜索が必要な地域がある事をぜひ知っていただきたい。

多くの方々に、この事実を認識して頂きたいと願ってやみません。
長面