俺はもう飛行機の中にいた。
ボートに乗って、行きの順路をたどるように
モノレールに乗り ホテルに着いたのだった。
ホテルで水を浴びるように飲むと そのまま、ベットに倒れこんだ。
水など美味しいとは思ったことのない俺だったが、
このときはおいしいと感じたのだ。 水に救われた・・・
地球よ、ありがとう。 海よ、ありがとう。 そして、太陽よ、ありがとう。
いや、違う!
今回のケースに限っては違う!
この場合、 太陽のせいなのだから感謝すべきじゃない?
熱中症の原因は お前だ、太陽!!
この憎っくき、太陽め~~~ 暑いんだ、このやろう~~?
あれ?太陽って男で良かったよな? たぶん・・
ふと目が覚めて、俺は ドン と最後のタイの街へ出た。
早朝に俺と彼は発たなければならなかった。
わが祖国、日本へ・・・
まだ、楽しみたかった、もう少し奮闘できるはず・・・
俺がタイを変えてやる!! (どんな風にだい?)
ボッタくりのない世の中に・・・
俺は今、空の上で機内食を食べている・・・
美味しい・・でも、喉が痛い・・・
END
今日が再診の日だった。。
俺は約束を守べくあるところへ向かった。
(俺は約束を守る男。 律儀な男。 そして、とても情にもろい男・・・)
最後の一つは聞かなかったことにしておいてくれ。
語呂がいいので付けくわえてみました。
俺は通常、冷静沈着で通しておるのだから・・・・
そう、約束の地。
某耳鼻咽喉科専門病院へ
俺は彼とちぎりを交わしたのだ。
前と同じように 「おはようございます」 と勢いよく扉を開ける。
誰もいない・・・ これは覚悟していたので、もう大丈夫だった。
受付から は~い。。と彼の声・・
お~待っていてくれたのか、兄弟よ。
診察券を出して、じっと名前を見る・・・しばらく動かない・・
あれ?忘れたのか? 後藤 です!! (きっぱり)
また少し経って、カルテみたいなのを探すのに、4分経過・・・
長いぞ、どこにしまったんだ? 俺以外にそんなに患者がいるのか?
それとも見えないのか・・・?
ようやく、発見した模様。
喉だったね。。 ご・と・う さん??
お~~御名答。。カルテ見て症状見ないと分からないほど・・
あなたの記憶に俺は残っていないのですか~~~?!
あ~俺達の約束は覚えていないのですか~~!!
じゃ~入ってと言われ、薄暗い診察室の椅子に座る。
あの時は分からなかったが・・・
先生、手だけじゃなく
体全身 震えておりますよ~~~
大丈夫ですか?俺より重症なんじゃ・・・・
体が小刻みに 揺れておりますよ~~~
前と同じように、俺の喉に薬を塗る・・・俺の喉はかなり良くなっていた。
だ・か・ら こんな状況下でも 俺は彼に身を預けられるのだった・・
でも、
前回と違うことがただ一つ、気になっていた。
それは、
あの 超優秀! 薬剤師兼助手の おばちゃんが いない!!
どうしたのだ?朝起きれないのか?何かあったのか?
どうもそれが気になった・・・嫌な想像はしないとしよう・・・
診療を終え、彼がお薬を出すという・・
3日分出すからね~~と 手渡された 薬が
なんと、 4日分!!!
お、多!! 震えた発声は間違っている・・・ 一日分多いですよ。。名医~~
(ちゃんと戻しました。)
で、お会計。。
1420円です。。 じゃ~2000円ハイ!!
えっと~~お釣りは 280円。 おい!名医。 580円ですぞ。。
彼はいろいろ頭の中で計算しているようだった・・・580円をここにと。。。
俺はもう、だめかもしれない。正気の沙汰じゃいられない。
突っ込みどころ満載なのだから仕方ない・・・
じゃ~領収証も下さいな。。 ちょっと待ってね~~
中で必死で手を動かし、頭を動かし計算している。
で、 何か ブツブツ 言っている。。なんか計算が合わないだの・・・
で待たせた結果が、
ごめん、後藤さん、500円多かった、、いつも家内がね~やってるから・・・
そうですよ、俺の不安は これだった。
あの名医と並んで スーパー助手のおばちゃんがいなかった事だったのだ~~
で、500円はバックしてもらって、今度は月曜日かな? と彼が言う。。
ちょっと、難しいですね と言った。
(俺は決して約束は守る、だから出来ない約束はしないのだ。)
(曖昧な返事で濁しておく・・・これも礼儀だ!)
なら、これる時に来たらいいよ。 と言うので
わかりました と言うと、 玄関を出た。
俺はもう御世話にならないだろう事 を悟った。
た・ぶ・ん もう来ないと。。
俺の喉は治るだろう。
これぞ、二回の診察だけで治してしまう、名医のおかげ?
今はもう、(突っ込まずに)そっとしておこうと思う。
そう思っておこうと、心に決めたのだった。
あの旅・あの戦い・あの診察室は本当に現実の出来事だったのだろうか・・・
あの太陽が俺を照らす。
今日も暑くなるな。