偉大な建造物達の前に
俺は立ちすくんだ。
金だ!宝石だ!
あっちにもこっちにも散りばめられている。
というか、それで出来ている。
これは王の権威なのだ。
主張なのだ。
さみしいな~王よ。あなたは形だけでしか、表現できないのかい?
かなしいな~王よ。そんなんで民の心を動かせるのかい?
俺も人間だ。お金も権威も名誉もすべて欲しい。
でもだ、何が大切なんだい?
俺は自分自身に問いかける。
そうだ、そうだった!。
よくよく考えると~
お金だ!
お金がものを言う世界だった~
お金はあるに、こしたことがないんだった~
お金で服を買いまとい、お金で食を食らって、お金で雨風防げるんだったね。
愚問でした。(すみません。)
変な布巻きたくないよね。
コンビニの残り食べたくないよね。
ダンボールで寝たくないよね。
(綺麗ににブルーシートで家を形成してるの見ると圧巻です。職人肌なのか!)
そうだった、王よ。
俺も王に賛成です!!
お金は大事。 地位も権威も名誉も 本当は全部欲しいです。
俺、自分に正直に生きようと思います。
王よ、あなたの贅沢さ 思う存分見学させてくださいな。
本堂の中には観光客が座って手を合わせている。
仏像に向かって。
ここは人種など関係ないのだ。皆、手を合わせている。
俺も一応、入って見上げる。
本堂から出て、また闊歩する。
暑いな、今日は。いつになく暑い。いつも暑いのだが、さらに暑い。
目の前がモノクロに・・・
こ、これは!!熱中症か?!
こんなところで成仏するわけにいかないのだ。
ま~俺なら無事に天上人になるのは確実だろうが・・
まだ、早い!
生きなければ。。生きて本国に戻らねばならなかった。
なぜなら、
俺はサラリーマンだからだ! (男になるのは、只今挫折中。)
報告は絶対なのだ。
俺の使命を果たさねば、来た意味がない。
俺の命、無駄には出来ん!(この命・・・)
水が欲しい・・・
ある程度、王宮を見回って、外へ出る。
早く、水を手に入れないと。休憩しないと・・・
出店には、ハエやら虫やらが取り付きまとってる
肉やフルーツやら並んでる。
そんなもの皆は食べるだろうが 俺は無理みたいだ・・・水もあったがここは我慢だ。
あ~頭がガンガンしてきた。ホテルまでもつだろうか?
なぜ、俺にばかり神は試練を与えるのだろうか?
なぜ、俺は危機にさらされなければならないのだろうか?(そんなに危機か?)
これははたして、神の仕業なのか?
そうか?ふと、頭の中をよぎった。
俺、さっき本堂で仏像に手を合わせてなかったな。
見上げてただけかも。。。
ならこれは・・・の仕業か?
そうかい、そうかい。 俺の行動は冒涜だったのかい?
ちっさい男よのう~~そんなんで俺に。
なら、受けてたとうじゃないの。
俺の命がホテルまでもつか否か。はっきりさせようじゃないか!!
(ホテルまででいいのか?)
存在のない存在と戦うのはこれからだ! (頑張れ、サラリーマン。頑張れ、俺!)
(結構、奮闘してるな、俺)