男になった俺は、さらなる上を目指す。(なったはずなんだ~)
またSPAを目指す。(一応、サラリーマンなので・・・)
今まで ドン!の存在で陰にひそめていた 使命。
まだ、まわりきっていないところはたくさんあるぞ!
タイが俺を呼んでいる。(幻聴かっ?)
未知の世界。 それらの開拓。 様々な危険が俺を待っている。(たぶん・・・)
それは人かもしれない。 モノかもしれない。 自然かもしれない。
昨日はおばちゃんが それだった。
実は俺の友人も それだった。
ついさっき、渡った道路も それだった。
俺はまだまだ青いな。世間は広かった。 いや~世界は広かったよ。
俺はチャレンジャーだ。 コロンブスなのだ。(そんな感じ)
日本人だけど・・・ コロンブスなのだ。 発見は進歩だ~~~!!!
~時は21世紀 午後零時 を回る。~
左を見る。 あっ!マック発見!
そう、これが人間の進歩なのだ。
マックの世界進出は俺よりも早かったな。
マクドナルドさん あなたは俺に食を与えてくれる。(ありがとう)
でも、
お店の前に出てる ピエロみたいな ドナルドさん!(マクドナルドのキャラクター)
あなたは小さなお子さんには人気なかったよね?
だって、怖いもん! リアルだと リアルに怖いもん!
俺はだよ、大人だから怖くないけど・・・昔は恐怖だったね。
白塗り顔の天然パーマ コミカルな動きは もはや、死をイメージするね。
とりあえず、お腹を満たして出発だ。
広げた地図をもとに、俺はお店をまわる。ひたすらまわる。(気分は航海士?)
タイの猛暑の中、俺は・・・
どれくらい歩いただろう。俺の体は濡れていた。
大量の汗でだ。
ようやく駅に着いたころには 下着まで濡れていた。(不快感・・・この感じは)
(謀られた~~自然の猛暑は俺の体から水分を出させ、
俺の着ている衣服を濡らしやがった。)
これぞ、自然の驚異! 地味な脅威!
駅のホームに立つ俺。
汗だくで目立っている!それでなくても あっちからすれば、外人なんだ!
普通に目立つはずなんだ!
一人で額に汗をかいて、シャツはビチョビチョだ。
(恥ずかしい・・・)
タクシーとかトゥクトゥクとか人工移動兵器に乗らなかった俺の責任だ。
少し考える・・・
辱めを受けるより、ボッタくられる方が・・・
いや!その考えをふり払おうと(俺は馬鹿な日本人なんかにはなりたくないんだ~)
決めていた。俺なりに決めていた。タクシーには絶対乗らないと
その考えは結果として仇となった。
モノレールに乗る。
一斉に 俺に注目!!
俺は頑張って、平静を装う。(頑張ったところで汗と衣服はどうにもならない)
転校生ってこんな気分なんだろうな~俺は転校したことないけど・・
みな、涼しい顔をしているじゃないか!
そして、
みな 俺に冷ややか視線を送っているではないか!
これは 俺への辱めか? 見ないでくれ、いじめないでくれ。
俺は弱い人間なんだ~~。
無言の攻撃は 俺の自尊心を砕く! 人間としての自尊心。
(さっきまでコロンブスと粋がっていた俺はどこへいった?)
逆だった。 俺の方が物珍しい 発見される側だった。
あ~そうさ、俺は日本人だ!珍しいだろ~~日本人は汗をかく人種なんだぞ!
知ってるかい?服は濡れてるのがファッションなんだ~外人共!
え~~見てやってくれ!
俺がガイドブック広げて、あなたたちの鴨になる日本人なんだよ~~
どうぞ どうぞ ご覧ください。
このあと、駅を降りて必死でホテルにかけこんだ。
夜、枕を濡らしたのは言うまでもない。