トーク続き。


広「全部S席ならみんな座れるし、みんなのお財布に優しいように、給料日のちょっと後くらいにやる(笑)」


あ、そういえば今日もそんな日程だな笑い泣き笑い泣き笑い泣き



ツアーの話で、関東ならどこに来てほしいか、との話題になり。


広「埼玉とかね。俺昔、NACK5でラジオやってたからさ。ライブハウス、どんなところがあるの?」


会場からは、埼玉のライブハウスの名前が出ます。

他にも、「◯◯に来て~」「◯◯~!」と各地の名前が上がります。


広「でもどこでやっても、今ここにいる人たちが、そのまま移動するだけだからね(笑)。今の若い人たち、(UP-BEATを)知らないもん」


学生時代に広石のNACK5のラジオ、ずっと聴いてたなあ、懐かしいおねがい

あの頃と変わらず、やっぱりトークも軽妙で面白いんですよね、彼。



ライブのセットリストについて。


広「昔は(レコードが)A面、B面だったじゃない? この間、シングルが18曲あるんだけど、それ一切やらないで、B面とカップリングばっかりやってた。

それでも、すっごく盛り上がってさ。UP-BEATって、やっぱシングル以外もいい曲いっぱいあるんだよ」


「Lady party doll」「Dance To The Ruin」など、ダンサブルなナンバーで会場は踊りまくり、盛り上がります。





「夏の雨」「CRESCENT MOON」「FOREVER」などしっとりしたバラードも混ぜつつ、
ライブ後半はシングル多めだったかな?

「CRESCENT~」もそうだけど、UP-BEATの曲ってやたら転調が多くて、1番の歌詞の後、間奏を挟まずに2番をすぐ歌い始めたり、サビ前にCメロを入れたり、何より各曲のギターリフが特徴的で、キレッキレ。

今聴くと、楽曲の構成とかアレンジとか、現代ではあり得ないくらいに複雑で、ほんまにイカれてる(笑)。
ちゃんと60年代、70年代、80年代の洋邦グラムロックの系譜を引き継いでいて、その先に新しいサウンドを創り出している。

UP-BEATって、
「アートとしてのサウンドを聴かせる」「正統派のアートロック」
だったんだなと、このライブで改めて気付かされました。
特に広石武彦に「不協和音」を歌わせると、右に出る者はいないくらいに。


広石武彦ソロのYouTubeチャンネルで、こんなの見つけたんだけど。

「広石武彦 『Let's Dance』/David Bowie カバー」


私は全てのアーティストの中で、デヴィッド・ボウイが一番好きなんだけど。
これ観て歌声聴いて、上手すぎてびっくりしたもん。

他にも、デュラン・デュランのカバーとか。


カルチャー・クラブのカバーも。


どの曲も懐かしすぎる笑い泣き笑い泣き笑い泣き
ほんとに彼、洋楽のニューウェーブが好きなのね。
全部自分のものにしてるのがすごい。


昨今は若者がイントロやギターソロを嫌うからと、ミュージシャン側がそれに合わせて楽曲を作る風潮になっちゃってるようですが、お前ら何やってんだ、と私は言いたくなります。

耳の肥えてないガキに媚びてんじゃねえよ、と。
そこを教えんのが、「音」で「分からせる」のが、お前らの仕事だろうが、と。

「何故若者がイントロやギターソロを嫌うのか、原因を考えろ」と。

2020年代に入り、ボーカルは高音なほど、機械に近ければ近いほど「上手い」とされ、
「ロックバンドなんてオワコン」と揶揄される時代ですが。

1990年代からカラオケボックスが普及し、歌の上手い下手の基準が「プロの生歌」ではなく「カラオケの高得点」になり。

作り手は楽譜を書かなくなり、パソコンソフトで音楽を作るようになった。
楽器の代わりに機械に演奏させて、歌も機械に歌わせる。

音楽は「誰でも簡単に」作れるものになり、
動画配信サイトなどを通じて
「素人上がりの無限の作り手」ばかりが増え、
庶民の中に「耳の肥えた聴き手」が減っていった。

「個性の強いプロの歌を、庶民が聴く時代」から「没個性な素人がステージに立って歌う時代」になってしまった。

「ガキと素人」に「音楽を明け渡した」結果、フィジカル音源は売れなくなり、1曲の単価も下がり、プロの音楽家の首を絞める結果になった。


でも、「ロックの持つ力」を信じる人たちが今でも確かにいて、こうして「生き様」を見せてくれると、「ロックもまだまだ捨てたもんじゃないな」と思える。

まあ、この日の広石のトークを聞いてると、バンド活動の経済事情を暴露したり(笑)、
「売れたいのか売れたくないのか、どっちやねん?」
とツッコミたくもなりますが(笑)。





本編ラスト? の「KISS...いきなり天国」ではセクシーな歌いぶりを見せ、会場は「ビューティフル・センセーション!」とコールします。


アンコールは結構長めで、短く分けて3回もありました。

「Rainy Valentine」では、否が応にもあの伝説の「嵐の野音ライブ」(1990年9月30日、日比谷野音大音楽堂)当日を思い出します。

自然現象を演出に変えて、広石は傘を差してこの曲を歌ってて、すごかったなあ。

カバンの中に入れてたスティーブン・キングの文庫本が、家に帰って見たら水を吸ってボワンボワンになったのを覚えてます(笑)。


続く。