昨日は久しぶりに中田裕二ライブに行ってきました。

場所は初めての品川インターシティホールです。


ツアータイトルは

「TOUR 24 "MASTER OF SHADOWS"」。





場内のお祝い花。


しかし品川、思ってた以上に家から遠いなチュー


今回、ホテルに前ノリしての参加で、正解だったわ。


会場も品川駅からビル群の中でも「一番奥(裕二談)」で、10分くらい歩いた気がする。



本来会議室なせいか、ホール内は平板で階段状になっていなくて、

「幕張メッセ」とか「EXシアター六本木」みたいな感じ。

そう、背が低いと前の人の頭で見えないのえーん


そこに会議用のパイプ椅子が並べられていました。



男子トイレが女子用に開放されるほどには女性ファンが多いものの、ご夫婦や一人参加の男性も目立ちました。


ロビーに休憩や待ち合わせの椅子くらいはあるかと思ってたら、何もなくてびっくり笑い泣き


仕方なく、そのまま席に着きました。



開演前のステージには、シンプルなバンドセットが組まれていて、


『アルバムは全曲、全楽器を一人で演奏したらしいけど、ライブではさすがに全部裕二がやるわけじゃないよね?笑い泣き

なんて思ったり(笑)。


確かこの前のTM NETWORKライブでもかかってた気がする80年代洋楽懐かしソングがBGMで流れてました。



17時を少し過ぎた頃、客電が落ちて何故か映画「マルサの女」の曲が流れ(笑)、

その中にバンドメンバーが現れます。


下手から、ギターの平泉光司、キーボードのsugarbeans、ドラムの張替智広、ベースの隅倉弘至。


最後にボーカル・中田裕二が登場。


やっぱり裕二が一番キャーキャー言われるのね(笑)。



「東京~! 品川インターシティホール! わあ~!」

と語彙力ー!(笑)な裕二のオープニングの第一声からスタートしたのは、

ニューアルバム「ARCHAIC SMILE」と同様に「ビターネス」。



このアルバムが出て、1曲目のこれを最初に聴いた時は、

『おおっ、ギラギラな中田裕二が帰ってきたあ~!爆笑爆笑爆笑

という鳥肌感を覚えました。



今作は先に書いたように、全楽器を一人で演奏して作ったとのことで、


なんだか『椿屋四重奏のニューアルバムみたいだな』とも思いました。


「やっちんアルバムでギター弾いてなかった事件(笑)」が発覚した時、

全ての楽器アレンジを裕二が一人でやっていたことも発覚。


去年の「椿屋四重奏二十周年ライブ」(激戦すぎて私はチケット取れなかったやつ)を経て、


彼はあの頃のギラギラ感覚を思い出したのかな?



以降の演奏はアルバム「ARCHAIC SMILE」からの曲が中心で、

あとは定番? の人気曲を挟んでました。


私はソロのアルバムでまだ聴いてないのがたくさんあるので、知らない曲もあったな。



「前半はのっけから飛ばしたから、ここでしっとり系の曲を…」

と客を座らせ、ピアノ(キーボード)を裕二が「安物」など3曲ばかり披露する場面も。


まあ、裕ちゃん、いつの間にかあんなにピアノが弾けるようになったのね!びっくりびっくりびっくり


間に入るsugarbeansさんのキーボードフレーズが、

アルバムにはなかった音なので違和感で、気になりましたが。


最近、裕二ライブはほぼ年に1回くらいのペースでしか行けてないから、

なんだか「参観日のお母さん」みたいな気持ちで観てたよ(笑)。



本編最後は「誘惑」。



会場の音響は個人的にはあんまり良くない、音が籠って聴こえると思ったけど、本人はお気に召したらしい。



改めてライブで聴くと、最近の裕二曲はファンクが入ったものも多いんだなあ、と気付けました。


裕二が憧れる70年代って、当時のアメリカの影響を受けたファンキーな曲が多いのです。

流行ってた歌謡曲もCM曲もアニソンも全部。


椿屋時代からのジャズ調の曲もブルージーなロックも健在で、

ソロ曲は特にイギリスよりもアメリカよりなんだなあ、と再確認。


アンコールでは、「わたしの欲しいもの」をセンターマイク越しに披露。

アルバムで聴いた時よりも裕二の歌声が大きく目立ち、壮大な世界観で表現されてました。


幻想的な照明の効果も相まって、なんだかアメリカの有名なジャズバーにいる気分。

(行ったことないけどてへぺろ)



ほんとに、ずるいくらいの美声だなあラブおねがいラブ

声量も年々上がってて、ロングトーンがまた素晴らしかったです。





最後のほうのトークでは、


「アルバムは一人で全部作ったけど、ライブではどうなるのかなと思って。

いざやってみたら、この苦み走った、魅惑の『オーデコロンズ』の手にかかれば、予想以上ですよ。


今、すごくいい調子なんですよ。ツアーもセミファイナルだけど、もう次の曲を作り始めようかなと。

俺が目指す方向性、矢印の方向は間違ってなかったなと。」


と語っていて、そういえば、前は新しいアルバムを聴く度に

「この曲は来生たかお感が強いなあ、この曲は中森明菜感、この曲は『太陽に吼えろ!』感、この曲は竹内まりや感…」

と感じていたのですが、


今回はそれがないのです。



これってつまり、

「『中田裕二』としてのオリジナリティがようやく出来てきた」

ってこと。


昭和の偉大な先達たちへの「憧れ、羨望」から一歩抜け出て、

次のフェーズに入った、ってこと。


ただ、ソロとしての楽曲オリジナリティは上がってきた、曲自体はいいものの、

「華」がないのが唯一気になる点なんだよなあ。



私が一番彼に望んでいるのは、

「何年、何十年経っても誰もが口ずさめるような『スタンダード曲』が産み出せるようになること」

なのです。



「見渡せば 執拗に響き渡る

甲高い周波数の

蝋人形が 誇らしく 踊る様が」

という「ビターネス」の歌詞を見て、


『ああ、裕ちゃんやっぱりE○ILEやL○H系、K-POP系の音楽が嫌いなのね』

と思いましたが(笑)。


最近の流行曲、流行アーティストは、判で捺したようにみんな同じような曲、同じような見た目、似たようなダンス、

韓国人のグループだか日本人のグループだか、見分けがつかない。


日本人アイドルはどれも韓国グループの後追い。


「日本人らしさ、日本人らしい表現、オリジナリティ」は皆無。


まあ、私も嫌いですわ。



だけど、それらを「受け付けない、頷けない」と言いながら、


「じゃあ、あなたは何をやるの?」

「あなたはそれらに対抗できるだけの結果を出しているの?」

と問いたくなる。



その辺りに関しては、「これから」なんだと期待しているんだけど。


ファンになってから18年あまり。

彼がバンドを始めてからは、20年以上。


「遅咲き」にも程があるけど(笑)、


「『中田裕二』の名が日本の音楽史に燦然と輝く」

その日を私は待ってますよ。



アンコールが終わると、客電も点いて会場は明るくなり、

裕二とバンドメンバーは手を組んで、観客にお辞儀をして、去ります。