梅雨の時期が終われば、いよいよ夏
薄着の季節がやってきます。
「最近ちょっとメタボ気味で・・・。」なんて言葉が聞こえそうですが、
そのメタボリックシンドロームとはどのような状態を指すのでしょうか。
今回は、注目度の高いメタボリックシンドロームについてです。
メタボって何?
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態をいいます。
*肥満の種類
肥満は、脂肪が蓄積する部分によってタイプが異なります。
内臓脂肪型肥満:
おなかの内臓周囲に脂肪がたまるタイプです。上半身に多く脂肪がつき、リンゴ型肥満ともいわれます。
皮下脂肪型肥満:
皮下に脂肪がたまるタイプです。腹部から下半身にかけて多く脂肪がつき、洋ナシ型肥満ともいわれます。おもに、女性に多いタイプの肥満です。
なんで良くないの?
過剰な内臓脂肪が、血糖を上げる、血圧を上げる、血中のコレステロールを上げる、等の影響を及ぼし、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなるからです。
またこれらが複数重なることで、動脈硬化を引き起こし、ひいては心臓病や脳卒中といった命に関わる病気を急速に招くため、とても危険です
なお、心臓病の場合、肥満、高血糖、高脂血症といった危険因子の数が多いほど危険度が高まります。危険因子数がゼロの人の危険度が1とすると、危険因子数1つで5.1倍、危険因子数3~4つだと35.8倍にもなります。
そのため、それぞれの疾患を治療することももちろん大切ですが、ベースとなる内臓脂肪を減少させ全体を改善することが肝心です。
診断基準は?
メタボリックシンドロームの診断基準の項目は4つあります。
腹囲、脂質の値、血圧、血糖値です。
・腹囲
男性:85cm以上
女性:90cm以上
*いわゆるウエストサイズとは異なり、おへその位置で測ります。立った姿勢で、服を脱いで測定します。
上記に加え以下の2項目以上が該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
・脂質の値
中性脂肪:150mg/dL以上
HDLコレステロール:40mg/dL未満 のいずれかまたは両方
・血圧
収縮期血圧:130mgHg以上
拡張期血圧:85mgHg以上 のいずれかまたは両方
*高血圧症の診断より低めの数値がメタボリックシンドロームの診断基準です
・血糖値
空腹時血糖値:110mg/dL以上
*糖尿病の診断より低めの数値がメタボリックシンドロームの診断基準です
メタボリックシンドロームの予防・改善方法は?
厚生労働省が提案する生活習慣病予防対策は
1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後にクスリ です。
内臓脂肪をためないためにも、運動不足や食べ過ぎに注意し、生活習慣病を予防しましょう
また、喫煙は動脈硬化を進行させ、虚血性心疾患などのリスクを高めるため、禁煙を実行しましょう
なお、健康づくりのための身体活動は「エクササイズガイド2006」(厚生労働省)を、食生活は「食事バランスガイド」(農林水産省)を参考にするとよいでしょう。
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