米国のCPI(消費者物価指数)が1月も7.5%上昇で39年ぶりの大幅上昇。

 

インフレが止まらない。

 

先読みに走るマーケットはもはや3〜4回の利上げでは収まらず5〜6回を織り込みに行くだろう。

株価の調整は避けられない。

 

 

米国マーケットが開く前に、最近富に株式マーケットとの連動が高まっている24時間365日止まらない暗号通貨マーケットもCPIが伝わった途端に気持ちいいほどの急落。

 

 

株式市場も支えたいが、インフレを放っておくと実態経済が崩壊するためFRBも金利を上げざるを得ない。基軸通貨米ドルを持つ米国の金利が上がるとマネーが米国に向かって新興国から資金が流出する。

 

 

一気に外国資本の資金流出が起きると経済危機を起こしてしまうので、新興国は先んじて金利を上げて逃さないように対策する。資金が逃げるということは、その国の通貨を使わなくなる(売る)ということだからその通貨が安くなり輸入がキツくなり物価が上がりインフレを招くというスパイラルに陥る可能性もあるのだ。

 

 

そんな中で、金利を上げたくないエルドアン大統領が逆に金利を下げるという暴挙に出たトルコでは、消費者物価が36%も上がり、トルコリラは1年間で米ドル・日本円に対して約半額になってしまった。去年1万円で買えたものが2万円出さないと買えなくなるという状態。

 

 

もう一国、金利を上げないで対応しようとする奇特な国がある。我らが日本だ。

 

 

マーケット金利が上がってきたのを、10年国債が0.25%を超えたら無制限で買い入れるとアナウンス。金利を上げさせない宣言だ。日本は世界3位の経済大国である。日本円も、米ドル、ユーロ、ポンドに続く地位を占める通貨である。なのでこれもまだ通用するが、普通の国がこれをやったら巨大資本に売り浴びせられてしまうだろう。

 

 

ただ、歪みは為替に出る。気が付いたらドル円も116円を突破。更なる円安は避けられないだろう。

原油も1年で1.5倍になっていて、更に先高感もある。

 

ちなみにシンガポールでは値上げラッシュ。タクシー代も8%上昇、家賃の上昇が激しくて来年の更新が怖すぎる。

 

賃金が上げられないという日本で本格的なインフレが到来したらどうなってしまうのか。うまい棒の値上げで騒いでいたのがよかったよね、というくらい全ての人が等しく苦しくなる上に、年金生活者の突き上げで年金増額で財政破綻まっしぐらなのか。

 

企業が普通に賃上げして、普通にリストラするようになるのか。今回のインフレは日本の分水嶺でもある。