トランプ大統領が誕生して市場が大きく動きました。

 

金利、為替、株価のどれもが大きくスイングしたのが特徴的でしたが、トランプが何をやりだすか分からないという中、些細な情報で大きく動いていたのが、数字たってある意味一旦の市場のコンセンサスが見えて来たようです。

 

金利は、元々米国の各種経済指標は強い数値を出しているものの、テーパリング開始、前回のたった0.25%の利上げが世界経済を動揺させたことから、FRBが慎重に慎重に利上げの機会を伺って来ましたが、12月の利上げがほぼ確定した状況になり、来年の更なる利上げについてが折り込み始めたという感じになりました。

 

これが何に影響するかというと、為替と不動産です。

 

為替は、理論通りで行きますと、例えば日米で金利差が開くとお金が米国に還流しますので、ドル高・円安になるという事になります。実際、トランプ勝利後、最近の傾向である「有事の円買い」円高に触れましたが、落ち着いた後は理論通りの傾向です。

 

もう一つは不動産です。不動産の価格というのは立地や設備などのファンダメンタルバリューや賃料のキャッシュフローのディスカウントバリューを考慮したものですが、実際に不動産投資に当たって利回りに大きな影響を与えるのは借り入れ比率と金利です。

 

不動産ファンドやREITは低金利・マイナス金利の恩恵を受けて絶好調ですが、調達金利が上がるとダイレクトに利回りに効いてきます。レバレッジの少ないREITは不動産ファンドに比べれば影響は少なめですが、上場されて憶測で株価が動きますので、早速US-REITは下がっています。

 

ここ数年、投資信託の成績上位を占めているUS-REITの投資信託(グローバルREITなる名前の投資信託も中身は半分以上がUS-REITです)も明確な曲がり角に来ていると言えそうです。売り時と言えるでしょう。

 

日本株は円安ー>輸出企業利益増ー>株価上昇という流れが未だ主流ですので、為替が円安にふれている間は日経平均は強含みということになります。まぁ株は個別株によりますが。