シンガポールの3大銀行と言えば、DBS、UOB、OCBCになります。

日本で言えば3メガ(BTMU、SMBC、みずほ)にあたりますが、地銀、第二地銀、信金、信組にゆうちょにDBJなどの(旧)政府系金融機関など、無数の金融機関がある日本と比べると狭いシンガポールではこれで以上、になります。

ちなみに日本では全く存在感がありませんしロクな業務もしていませんが一応それぞれ東京に支店は持っています。私は昔UOBとOCBCには証券化商品(CMBS)を売りに訪問した事があります。

さて、シンガポールも日本や欧米と同じくほぼゼロ金利です。普通預金に預けても0.01%なのは日本と同じ。ところが業界3位のOCBC銀行が刺激的なキャンペーンを始めました。何と3.05%の金利がつくというものです。日本でこういう数字が出てくると大体こう思うものです。

「どうせ外貨だろ・・・」

そう、大体4%だとかうたって置いてみて見るとブラジルレアルとかオーストラリア/ニュージーランドドル、南アフリカランドなどが定番でしょうか。為替リスクを取る訳で、純粋に日本円が増えるかどうかは分からない商品な訳です。

ところが、このOCBC銀のすごいのは3.05%がシンガポールドルでつくと言う事です。仕組みは以下の通り(http://www.ocbc.com/personal-banking/accounts/360-account.html)。

1. 普通に預けると0.05%
2. 給与振込先にすれば+1.0%
3. 規定の自動引落し(水光熱、携帯など)を3つ設定すれば+1.0%
4. OCBCクレジットカードで月$400以上使えば +1.0%

どうでしょう。そんなにハードル高く無くありませんか?実はDBSは国民的な銀行で、ほぼ全員のシンガポール人が口座を持っていると言われています。特別なサービスも無いのに何となく決済口座にしている人が多い中、丸ごと給与、インフラ支払、クレジットカード決済を取りに行く意欲的なキャンペーンです。

UOBは傍観ですがDBSは素早く最大2.08%の金利がつく対抗措置を取りました。ただ、給与振込額とクレジットカードの利用額と投資した商品の利息・配当が2万ドルを越えないとその金利にならないなど結構渋い。D氏もOCBC口座を作っていくらか移そうかなと思います。面倒でまだやってませんが・・・。

最後にちなみにシンガポールの銀行はATM手数料、振込手数料はタダが常識です。日本の銀行もこれくらい競争してくれてもいいですけどね。