突然ですが、よく、一日で5冊本読んでます、とかいう人いるじゃないですか。
あれって、楽しいんでしょうかね?

僕も本はたくさん読みますので、昔から「早く読みたい」という欲求はあって、
高校生くらいの時から、「速読法」の類はいくつか試してみたことはあります。

昔のは、「眼球スピードを上げる」とか「3行一緒に読む」なんていう少々怪しい
のが多かったですが、それはそれで訓練として楽しみました。
でも、結局頭に入ってこないんですよ。

結局なんだかんだいって、目で文章を捕えて、頭でイメージして、それを次々
連関させていくというのは、読む分量を増やすのと、知識を増やすのが一番で、
なんだかんだ「流し読み」というのは、脳裏に焼きつかないんですよ。

で、最近の勝間流だとかレバレッジリーディングだとか言われている速読法が
流行っているので、何か10数年前と変わっているのかと、久しぶりにそいつを
読んでみたわけです。

えー、やっぱりそれはそれで変わってました。

昔の「速度を上げる」というまっすぐな方法論ではなく、「読み切らない」という
何とも実利的な方法論にバージョンアップしてました。要は「流し読み」です。
ポイントを押さえれば全部を読む必要はないんだから、流して読みまくれ!
と「読み切れないこと」を「悪」と捕えないところがポイントです。

これは、「勉強したい社会人」をターゲットとしていることもあり、主にビジネス書を
読むことを念頭に置いています。確かにビジネス書は、「書類に目を通す」ように、
さっと読みやすいので、これが有効なこともあるでしょう。

ただ、小説とかには使えません。僕はほとんど小説を読まないので、それは
全く問題ないのですが、なんかこういう読書を楽しまず、「要点を得る」ように
流し読みして、「たくさん読んだ」ことを自慢する精神が浅ましいと思います。

そもそも勝間和代のコンサルティング会社で洗脳された「効率化の方法」を
自慢げに公開する著書があまり好きではありませんが、こういう人たちは、
実はやることなすこと、心から楽しめてないんじゃないかなと思います。

たとえば、旅行に行ったとき、ついつい、人に「あの遺跡に行って~を感じた」
みたいなこと言うための行動をとってしまうとかです。誰かに説明できるよう、
自分の行動を無意識にしばってしまいがちなんじゃないかな、と。

つい長くなりました。

僕は変な速読法でたくさん読んだ自慢するより、本は楽しんで読みたいですね。