オバマ大統領が誕生して、世界中が沸きたっていますね。

さて、テレビをつけると、大体どのチャンネルも同じことに注目しています。

1.オバマのプレゼンテーションについて。なぜ人を引き付けるか。
2.オバマの就任演説の意図について。「旅」「責任」などのキーワードの解説。
3.アメリカの抱える課題に対するオバマの今後の対応について。

さすがに飽きました。(飽きるのが早いでしょうか??)

しかし、すごい人物だと思いますが、なぜオバマはここまで信頼を集められたのでしょう?
プレゼンがうまい人は他にもいるでしょうし、資金力のあった人もいたし、黒人候補も
オバマだけではなく、政治家としての経験がオバマより無い人の方が少ない。

ここで僕はなぜか、五木寛之の「人間の覚悟」という本の一節を思い出しました。
彼は仏教徒になっていますので、この本の中身も、現代を切るというテーマながら、
多分に宗教的ですが、この中で、こんなようなことを言っていました。

「現実の世で尊敬される人は、まず家柄、そして学歴、次に富裕でお金のある人、
その後に来るのが知識と教養で最後が人徳です。宗教の世界ですらそうなのです」

五木寛之はここでブッダの例を挙げています(ブッダは富裕な王族の王子)。
確かにそうです。家柄を出生と読み替えれば、オバマがいかに時代に合った
上記の条件を兼ね備えているかがわかります。

黒人の父、白人の母、フセインというミドルネーム。人種の融和を体現する出生です。
そして、政界や経済界の人間に文句を言わせないハーバードロースクールの学歴。
弁護士でしたからもともと裕福ですが、インターネットを介した献金で、資金力で勝る
と思われたヒラリーを圧倒して見せた、その集金力。

知識と教養は推し量るしかありません。ただ、抜群のプレゼン能力は、オバマを、
圧倒的に賢いと思わせます。演説で全くミスしません。「みぞゆう」の麻生総理や、
「カナダとメキシコの国境」について述べたブッシュとは比べるまでもありません。

ちょっと変わった見方かもしれませんが、やはり時代にマッチした人物なのでしょう。
これからの手腕に(誰でもそうでしょうが)期待です。