日本の「少子化対策」のおかしさがよくわかる特集がありました。

2009年元日の日経新聞の29面。「少子化対策火を消すな」とあり、「合計特殊出生率」の
グラフが載っているのですが、記事のその他の小タイトルは、「育む社会 知恵集める」、
「7時前退社■事業所に保育園」、「「ノー残業デー」上司らに”表明”」です。

よくよく見るとおかしくありませんか?
ロジックが、「少子化対策」イコール「育児支援」になっているのです。

本文を読んでみるとさらにそれがよくわかります。早く退社して子育てする話だとか、
ワークライフバランスだとかの話がいくつも紹介されています。これが、「少子化対策」??

育児を支援したところで子供は増えないと思うのですが。むしろ、未婚率が高いこととか、
出生率が低いことが問題で、そちらを支援するというのが直接的に思えるのですが。
実はこれは以前から気づいていたことです。政府の対策や大マスコミの論調はいつもこれです。

結婚や出産は個人の自由だから、とやかく「対策」することではない、という思想がここにあります。
で、その後(子供が生まれた後)の話しか触れないので、ロジックがおかしいことになります。
これが、日本の「少子化対策」の根本的な間違いなのではないでしょうか?

ますます先行き不透明な世の中になり、派遣切りなど、空前の大失業時代も近い今です。
このままの「少子化対策」では、婚姻率、出生率もさらに下がることは間違いないでしょう。

しかし・・・、根本的には、年金問題をわかりやすく片付け、公務員を減らして財政の無駄遣いを減らし、
雇用に対する法整備を確立し、将来が「なんとかなる」と国民が楽観的に思える国にしないとですね。