今日の日経で、久しぶりに面白いなと思ったインタビュー記事がありました。

連載中の「YEN漂流」で、ボストンコンサルティングの御立 尚資氏のコメントです。

http://netplus.nikkei.co.jp/nikkei/news/ydrift/sec1/sec080117.html

一部を抜粋すると・・・


「日本は製造業の競争力を高め、誇るべき中流社会を築いた。製造業はものづくりに従事

 する膨大な中流の人々を必要とする産業だ。医療、教育など個別に問題は生じているが、

 社会システムは相対的に強い。では製造業を伸ばすのに合わせてきた仕組みをどう

 変えるか。ここが議論の分かれるところだ。

「『ビッグバン(金融大改革)』の方向性は間違っていなかったが、日本の経済環境としては

 最悪のタイミングで導入した。また、金融部門の強化は必要だが、金融だけで日本が食べ

 ていけるとは思わない。金融が強くなれば貧富の二極化が進む。中流社会を前提に

 成り立ってきた日本人のメンタリティーには合わないだろう


 「国、通貨、社会システムのあり方について三本柱をつくって考えていけば、問題を見つめる

 解像度が高まる。そうして『漂流する円』を止める方法が見つかるかもしれない。声を上げな

 かった日本人にも反省すべき点はあるが、もともとは損得勘定の強い民族だ。これからの

 国際ルールづくりに積極的に関与し、したたかに行動することが重要だ


民族性や、これまでの日本経済の成り立ちからYENの行く末、国の進む方向について

コメントしています。なかなか切れ味鋭い見方だなと思いました。


昔は切れ味鋭くしかも読ませる本を書く大前研一の本をたくさん読んでたのですが、最近は

あまりに「自分はすごいんだ」と言いたいエゴ、また自分のビジネスに読者を引き込もうとする

姿勢がありありになってきて、コンサルタントの書く本自体をあまり読んでいませんでした。


この人の本を軽く読んでみようかなと思わせられました。