2015年のことであったろうか。当時ハラスメントという言葉の認知度が徐々に広がり始める少し前のことだったように思える


2015年新卒


その年の前半に企業から提供される研修を終え、事業部にアサインされた。


若手は評価シートなるものを記載することになっており、その年度に成し遂げたいこと、中期に達成したい目標を書く。


しかし、どうも何を目標として良いのかわからない。そこで先輩の若手時代の評価シートを見せてもらい、それをベースに書いた。


翌日それを課長に見せたところ、評価シートをグチャグチャにされポイ捨てされた。

「(某私立大学)出身のオレを舐めんなよ!田舎の国立大学出身だか知らんが、オレは東京の(某有名私立大学)だぞ」

と言われたのを今でも覚えている。


今振り返っても何故それほど言われるのかよく分からない。


当時、パワハラ等の言葉が出始めた過渡期でもあったため、相談した同僚に対して、「会社にエスカレーションし、然るべき対応をしてもらおうと思っている」と言ったが、

「そんなことはうまく会社側が受け取ってくれるはずもない」と言われたのも覚えている。


ただ、自分は我慢ならなかった。自身は然るべき対応をしていただけなければ転職でもする覚悟で上申しようと決意し、実際に実行した。


まずは、何をされたのか(上記の件意外にも訳もなく激怒されたことがあり、そのため電車に乗ると吐き気を催すところまでいった)を時系列に客観的に事実を記載した。加えて、現在困っている、これこれこういう精神状態で仕事を全うしようと思ってもできない状況にある、この状況を解決するため何かしらの対応策を講じて欲しい、という内容をワードで記載した。


そのあとに、これまでその人物の悪事を認知している課長層やリーダー層の先輩に相談する形で資料を展開し事態を認識していただいた。


幸い、展開した資料をある課長から総務部長へ回していただき、事態は良い方向に転じることになった。


実行に移してから組織が変わるまで2週間もかからなかったと思う。


2週間のうちに総務部長とのインタビューや加害者である課長とのインタビューを実施した。

その課長から「俺も変わるから是非一緒にやることを考え直してほしい」と言われたが、これまで前任者が精神的に追いやられてしまったことを知っていたため、首を縦には降らなかった。


もうかれこれ7年以上経つので別に共有することもないと思ったが、パワハラ等で苦しんでいる人が未だいるかもしれないことを想定し共有させて頂いた。


※会社には迅速に対応していただき感謝している。


聞いた話、そのパワハラ課長は別のところでもパワハラ、セクハラをして処分を受けたと後日聞いた。そういう人は治らないと思った方が良い。 


ハラスメントの悪影響は、精神的にも身体的にも症状として現れる。

その前に我慢せず声を上げるべきである。声を上げてどうにもならないときはその時考えれば良い。


今の自分の気持ちに正直に生きること、それがなければ次に繋がらない。


現に自分は上記の経験があるからこそ、何かあったら声を上げれば変わることを身をもって知ったし、それが自信にもなった。


日本の生産性を上げるためにも、ベースとなる環境を整える、そうった意味でも黙認してはならない。