そう、忘れもしない1年前に、、

僕はベンチプレスの最高重量を更新しました



その3ヶ月前、


ベンチの日本記録を持ってた方が偶然にも地元に住んでいたことを知り、

思い切って連絡を取らせてもらい、

無理を言って月1回程度のパーソナルをお願いしました


これまでのフォームとは全く違ったフォームを教えていただき、

自宅でも何度も反復しフォームを馴染ませていく、


それに比例して挙上重量も少しずつ伸びて、

ついには昨年2月に過去最高を達成


ちょうどその数日後、

長女の大学受験の付き添いで遠方に行くために3日ほどトレーニングを休んだ


再開した時のベンチのアップの重さがやたらと重く感じて、

案の定、今まで10回出来たものが

突然5〜6回しか挙がらず、、

意味が分からなくて、途方に暮れたことを

今でも鮮明に覚えています


長距離移動で疲れているのか、

はたまたロシアのウクライナ侵攻のショックが影響しているのか、、


その時は少し身体を休めると直ぐに戻るだろうと

たかを括ってました



数日経っても、全く戻らず、



現状維持すら出来ず、、



ベンチはやる毎に下がっていく、、、


ありえない



原因が分からなすぎて、

現実を飲み込めずに、

ただただ呆然としていました



一番悪い時には、

ベンチの重量はピーク時の7割以下、

トレーニングをやられてる方なら7割以下っていう数値がどれほどのことか分かると思いますが、

信じられないほど、

そして急激に筋力が落ちてしまいました


もうそれからは

当面は、トレーニングからベンチプレスは外そうと決意




それから1ヶ月後、

ふとした時に右手に痺れを感じることが多くなりました


最初は気にも留めて無かった

でも、その内に日に何度も痺れるようになってきて、

パソコン時、運転時など、

日常生活にも明らかに支障が出るようになりました


ふと顔を上げると、痺れが増強することに気付き、

もしかして頚椎かな?と自己診断


その後、整形外科でレントゲンを撮り、

頚椎ヘルニアかも知れないから総合病院でMRIを、

と勧められ、


MRIの結果、、、


見事にヘルニアが神経を圧迫していました

分かりやすい(笑)



全ての原因はコレだったのか、、、


それでも、原因が分かり自分の中で少し気が楽になったことを記憶しています


暫くの間は、寝る時以外はずっとネックカラーを装着し、内服薬も併用、「筋トレなんてとんでもない!」と医師からの死刑宣告をされ、、、



数ヶ月を経て、痺れの症状は徐々に軽快していきましたが、

肝心の右の筋力は全く戻ることがなく、

神経をやられるとこれほどまでに筋力に影響があるのかと、身をもって実感しました



僕の場合は特にプレスする力が全く出なくて、

本当にトレーニーとしては致命的でした


それと、

初めて分かったことですが、

右の筋力が出ないと、それに合わせて左の筋力も出なく(というか出さなく)なります


人体って不思議です


アンバランスを解消して、

自然と筋力のバランスを取ろうとするんですね



胸はフライばかりやってました

フライは余り影響がなかったので、、


その結果、

ダンベルプレスよりもフライの方が強いという謎の状態が


それと、プル系はそれほど影響なく出来たのが幸いでした



今年に入って久方ぶりにベンチプレスを再開してみたものの、

一時期よりはほんの少しマシになりましたが、

以前から比べると程遠い状態、


やはりダメか、、、



それが、

つい先日、、


フライでセットポジションに入った時に、

明らかにこれまでよりも軽く感じた


もしかして、、


直ぐにフライをやめ、ベンチプレスを試したところ、


「ん?」


「んん!?」


「あれ??」


「!!!」


なっ、なんと!


信じられないことに、

もう二度と無理だろうと諦めていた重量を、、


しかも何の前触れもなく、

本当にいきなり

挙げることが出来ました


体重の増加もありますが、

発症前の1RMには届かないものの、

以前の95%ほどまで、ベンチが戻っていました



あぁ長かった…


本当に長かった…



傷んだ神経が元に戻るまでは

一般的には大凡2年ほどかかると言われているので、これからも少しずつ元に戻っていくことを期待しながら、


受診のたびに医者から「トレーニングはやってませんよね?」と聞かれ、

「はい、先生!」と笑顔で毎回嘘をついていたことは最後の最後まで秘密にして、、



そして、、、


誰よりも尊敬する死神ビルダーのように、、


必ずや復活する



そう、死神Tシャツを着て

「トレーニング3150」と叫びながら、


これからも

地味に、

地道に、、


トレーニングを続けていこうと思います