やつの話で貴重な時間を割いてブログを書くのはかなり不本意なんですが、始めてしまったのはしかたがないので、残りをしっかり書き切りたいと思います。

ちなみにおっちゃんは知らなかったんですが、ネットでやつのことを調べると、世の中的には通称「G」で意味が通じるらしいです。

やつの呼び方にしてはちょっとスマート感があって、若干しっくりいかないんですが、実名を記載するのはおぞましいので、以降は「G」又は「やつ」と表記したいと思います。

<Gとの遭遇>
まず初めに言っておきたいのですが、もうしょうがないと思うんです。大人になるまでGを見たことがなかったんです。

北関東で育ったんですが、一度もGと遭遇することなく大人になってしまいました。

今では北海道にもいるらしいですが、おっちゃんの子供の頃は関東だと埼玉辺りが北限だったらしいんです。

不幸にもGに対する免疫が全くないまま東京へ出てきてしまいました。

これは幼少の頃からGに慣れ親しんでいる東京以南の方には理解してもらえないと思いますが、大人が免疫ない状態でやつに遭遇してしまうと、これはもう、ものすごい衝撃なんですよ。

しかも、おっちゃんの場合は、初めての遭遇が破滅的に最悪でした。

それは、阿佐ヶ谷で風呂なし四畳半に住んでた、ある初夏の夜中だったんですが、壁によりかかって雑誌を読んでいた時に、突然、上の方から何かがポタっと頭の上に落ちてきたんです。

あ!っと思って振り払おうと思うより先に、その物体は頭の上からさらに移動し、ひらひらした感じで読んでいた雑誌の上に飛び落ちてきました。

それは超大型の黒Gでした。

その光景はもー、一生忘れることはありません。やつはそのまま逃げることなく広げていた雑誌の上で静止しました。長い触覚がゆらゆらしています。30年以上前のことなんですが、今でも鮮明に思い出せてしまいます。

その瞬間に、やつと目が合っているのをはっきり感じました。やつの目がどこにあるのかなんてわかりませんが、しっかりとこちらを見据えているのは分かりました。。こちらの出方をうかがっている。。やつの知能、意思までもはっきりと感じ取れてしまいました。

全く言葉にならない衝撃と恐怖で、全身に電気が走って、体中の毛という毛がすべて逆立っているのを感じました。そして完全に金縛り状態。すさまじいGショックです。

おっちゃんのここまでの人生で、後にも先にもこれ以上の恐怖体験はありません。

 

それは数秒だったような気がしますが、秒未満だったかもしれません。

はっと我に返って、雑誌を閉じて潰してしまおうと思ったのですが、やつに一瞬早く察知され、なんと今度は、こちらに向かってきました。

Gショック2ndです。これは最初のGショックよりもっと恐怖です。

乗っていた雑誌から、あぐらをかいていたまたのところにポトって落ちたので、急いで立ち上がろうとしたのですが、足がしびれていてそのまま前のめりに倒れてしまいまいた。

悪いことに肩からちゃぶ台に当たりに行くような倒れ方をしてしまい、激痛で一瞬動けなくなってしまいました。

数秒のことだったと思いますが、体制を立て直して雑誌で叩きに行こうとした時は、やつは余裕な感じでテレビ台の裏へ消えていってしまいました。


<逃避行>
ちょっと緊張が解けてくると、激しい肩の痛みと強烈な脱力感が襲ってきました。

 

しばらくその場で動くことができず、うずくまりながらどうするか考えましたが、本当に困った状態です。やつと戦おうとしても何も武器がありません。

当時はコンビニも名前通り11時までの営業で、もう閉店の時間帯でした。殺虫スプレーの入手は不可能です。

かといって、やつの潜む四畳半で布団広げて寝る気にもなりません。

とりあえず部屋にいるのが猛烈に恐怖だったので外に出ました。どこかで一夜を過ごせるところを探して夜の阿佐ヶ谷を徘徊したのですが、なにしろ30年以上前の話です。

マックはまだ24H営業やっていませんでしたし、ネカフェは存在すらしていません。そもそもネット自体がまだ存在してなかったんですから当然ですね。歩いて探すしかありません。

居酒屋も新宿、渋谷とかだったら朝までやってましたが、阿佐ヶ谷辺りでは21時ラストオーダーって感じです。

結局、30分位探してもどこも入れるところがなくて、栄えている中野(2駅先)まで行けばなんとかなるかもって思って、6~7Km先でしたが歩いて行くことにしました。

ところが、悪いことは重なるもので、4Km位歩いてとなりの高円寺を過ぎた辺りで、結構な雨が降り出してしまいました。

今だったら、開いてるコンビニでビニール傘買えば済む話なんですが、ビニール傘がまだ存在すらしていない時代です。

これ書いててつくづく思いましたが、今では当たり前にあるものがことごとく無かったんですね。

結局、中央線のガード下で、電車が動くまでうずくまっていたんですが、もう体はぼろぼろです。

とりあえず、始発で阿佐ヶ谷に戻ろうとして中央線の電車に乗ったんですが、座ってほどなく意識を失ってしまいました。

 

どれ位時間がたってしまったのか、、痛む肩をだれかに強くゆすられているのに気づきました。

 

電車で寝てしまったのなんか忘れていますので、気持ちよく寝ているのに誰が邪魔するんだ!位の不快感で目を開けたんですが、そこはなぜか超満員電車の中。。肩をゆすっていたのはスーツ姿のサラリーマンでした。

 

一瞬、自分の置かれた状況が理解できなかったのですが、満員電車の座席を占有して横になって寝てしまっていたようです。乗客の冷たい視線が痛く刺さります。

 

下り電車に乗ったはずなんですが、目覚めた時は上り東京行きになっていて新宿の手前あたり。時間は9時近かったようですから、4時間近く経過しています。いったい何往復寝続けたことやら。

 

もう、顔から火が出るほど恥ずかしくて、新宿で逃げるように降りて下り電車に飛び乗りました。

 

おっちゃんのここまでの人生で、後にも先にもこれ以上恥ずかしい経験はありません。

 

とりあえず阿佐ヶ谷へ戻ってきて、駅前の松屋で朝定食を食いながら、朦朧とする頭で考えました。

 

どうしたらやつを抹殺できるか。。

 

→③へ続く