先週の日経新聞で気になる記事があったのでちょっと紹介しておきます。

 

20130213日本経済新聞「米企業、株主還元で債務超過 スタバなど24社計7兆円」

 

米国株では株主還元策として自社株買いを積極的に行う企業が多いのですが、その結果として財務を悪化させ債務超過になっている有名企業の話です。

 

「自社株買い」については、このページに来ていただけるような方に向けて説明不要とは思いますが、発行株数を減らすことで、PERやPBRといった「1株あたり」の指標を良くすることが目的です。
 
結果、株価が上がることで株主に喜ばれますが、副作用として発生する財務悪化という負の側面について、一般の投資家には十分に認識されていないように感じます。
 
記事ではスタバやマクドナルドが利益額を超える自社株買いを進めた結果、債務超過になった事例が書かれていますが、いくらなんでも行き過ぎだと感じます。
 
経営陣が高額な報酬を得るため株価指標に設定しているKPIは、本来は汗を流して売上・利益を積み上げで達成すべきものですが、「自社株買い」というただの財務操作で安易に達成できるので、「打ち出の小槌」のように使われている感があります。
 
しかも、株価が上がりますので株主は大絶賛で文句をいうこともありません。関係者全員がハッピーになっているように見えます。
 
しかし、本当に問題ないんでしょうか?
 
日本では債務超過になると上場廃止に追い込まれることになりますので、東芝が経営危機に陥った際は虎の子のメモリー事業を売却してまで債務超過を回避しました。
 
当時、債務超過が許容されるアメリカの事例をあげて日本の規則を批判する向きもありましたが、おっちゃんは日本の方が正しいと感じています。
 
自己資本は経営、金融環境の悪化が起きた場合に一定期間食つなぐための非常食のようなものですから、それをマイナスにしてまで自らの評価を上げようとする経営陣は節操がなさすぎだと思います。