初期のパーキンソン病の症状の1つに流涎(唾液過多症) | 口腔乾燥症ドライマウス 唾液過多症(流涎) 味覚障害 嚥下障害
[初期のパーキンソン病で運動障害以外の症状]

(HealthDay News  2013年1月14日)


初期のパーキンソン病患者は、不安感、便秘、流涎(よだれ)など運動障害
とは無関係の症状を多く経験していることが、英ニューキャッスル大学の
Tien Khoo氏らの研究でわかった。
「Neurology」1月15日号に掲載された研究論文によると、パーキンソン病の
主な症状は運動障害であるため、このような非動作性の症状は治療や診断を
受けないまま放置されやすいという。


Khoo氏は、「初期のパーキンソン病患者はこのような症状について担当医に
話すことさえせず、医師も尋ねないことが多い。しかし、多くの場合(この
ような症状は)有効に治療することができる」と述べている。


今回の研究では、新たにパーキンソン病と診断された患者159人および
パーキンソン病でない99人を対象に、胃腸障害、睡眠障害、性機能障害などの
30種類の非運動性症状の経験について尋ねた。
パーキンソン病患者にみられた非運動性症状は平均8種類だったのに対し、
非パーキンソン病者は平均3種類だった。

パーキンソン病患者に最もよくみられた症状は、流涎、尿意切迫、便秘、
不安感、嗅覚低下だった。

過剰な唾液分泌(流涎)は、パーキンソン病患者の56%にみられたのに対し、
非患者ではわずか6%だった。

便秘はパーキンソン病患者の42%、非患者の7%、不安感はパーキンソン病
患者の43%、非患者の10%が報告している。


「以上の結果は、パーキンソン病が初期段階でも身体の多くの系統に影響を
及ぼしていることを示すものである。このような症状は、運動障害と同程度、
あるいはそれ以上に患者の生活の質(QOL)に影響を及ぼすことが多い。
医師も患者もこのような症状について話題にし、治療法を検討する必要が
ある」と、Khoo氏は述べている。





http://www.healthdayjapan.com/