私、ジェットコースターは苦手なんです。


「絶叫が苦手」と言うと、「絶叫はちょっと怖いけど乗れる」人の類似だと勘違いされがちなんですが、これは全く違います。「下戸」なのと「お酒が飲めない人」が違うのと一緒です。


遊園地に行くと、みんな何気なく「一回乗ってみたら?」って言ってますけど、あれはやめてあげて下さい。「遊園地にまで来て絶叫に乗れないプレッシャー」って、結構大きいんです。


  *


先週、会社の先輩達と同僚と合わせて9人で「ナガシマスパーランド」に行きました。


そこで、プレッシャーに負けて「ホワイトサイクロン」っていうジェットコースターに乗ってしまいました。


覚悟を決めて列に並んでる間も、ずっとドキドキしっぱなし。


絶叫が好きだという先輩、アニさんが「大丈夫、大丈夫」と頭をなでてくれたり手をつないでくれたり、たわいもない話で気をしてくれたものの、もうすでに顔がこわばっていました。



そんなわけで順番が来て。


安全バーを下げる段階から、ちょっとパニックになっていました。



「アニさん、この安全シート、前からガチャンってやるタイプじゃありません!足しか止まりません!」


「大丈夫、大丈夫。落ちひんから。逆に、そんくらいの装備でも全然事足りるくらい怖ないってことや」


そこはアホな私とやり手の営業マン。あっさり納得させられてしまいました。



でも、怖いので手はしっかり握ってもらったまま。


重苦しい機械の音が足元で鳴り響き、コースターが動き出しました。


ガタン、ガタンと運ばれて行きます。動き出して3秒。ここでまたパニック。


「う、動いた、動いた!きゃぁぁああああ!!!」



まだ昇り始めてすらいない、早い段階での悲鳴に、さすがにアニさんびっくりしてます。


「まだ落ちてへんよ!?大丈夫、大丈夫やから。乗ってしまえば一瞬やから!」


「きゃあああ!!怖い、怖い!!やだやだやだ!降ろして!降ろして!!いやあああ!!!」


アニさん曰く、この時誘拐でもされたかのような悲鳴を上げていたらしいです。



「落ち着け!大丈夫やから!落ちひんから!」


前の席をガンガン蹴りながら暴れる私を、必死になだめようとするアニさん。


その様子を見て「姉ちゃん、なんで乗ったん!?」と純粋な疑問をぶつけてくる、前の席の人。



落ちる段階になると、暴れてるほうが怖いので、歯をくいしばって耐える。


「なるべく遠く見とき!下見たら怖いで!」


アニさんのアドバイスを受け、叫びながらも遠くの山を見て気を紛らわせる。


一回、あまりの恐怖に声が出なくなったこともありましたが、落ちてない間だってずっと叫んでます。前の人がちらちら見てきます。すっげー笑われてましたが、人目を気にしている余裕はありません。



ていうか、ホワイトサイクロン長い。



一生分の悲鳴を使い果たした気がします。


最後の急降下を潜り抜けて、やっとゴール。


足がガクガクしすぎて、うまく立てなかったので、ひっぱりあげてもらう。


私が立ち上がった瞬間、一緒に乗り合わせていた人たちから「お姉ちゃん、よう頑張ったな」と何故か拍手喝采。皆さん温かすぎます。



出口まで引っ張ってもらってると、恐怖から開放された安心感で、涙が出てくる出てくる。


小学生ぶりくらいに「うええええーー」って泣きました。


泣いてたら、アニさんがオレンジジュースを奢ってくれました。


世界一おいしかったです。



皆と合流した後、アニさんが皆に「この子、ホンマに絶叫アカン子やった」と報告していました。


だから絶叫はムリだって言ったのにぃ。


「もう一生絶叫には乗らない」と思いつつ、何年かに一回、「もしかしたら乗れるようになってるかも」とプレッシャーに負けて乗ってしまう私への戒めとして、この日記を残しておきます。



数年後の私、ホントにジェットコースターだけはやめとけ。