カウンセリング

通っている病院では診察の日に一緒にカウンセリングを受ける事ができます。

先日通院した時に、カウンセリングの部屋の前で看護師と話す男性を見かけました。
すぐにお仲間さんだと思いました。
短髪の細見に物腰の柔らかなしゃべり口。
側にいるのはHIV専門の看護師。
カウンセリング部屋の前。

おそらく僕より先の診察でカウンセリングをされていたのでしょう。
向こうもこっちを見てお仲間だと思われたかも。
なんせこっちは短髪ヒゲのポロシャツハーパンスニーカーでしたから。
すぐさま、あ、見てはいけないと思ったので、見えない所に座りましたが、わかってる人がみたらバレバレです…病院の方…。

告知の日にカウンセラーと話するか聞かれたのですが、当時は自分一人でいろいろ考えたい気持ちが強く、即断りました。
しかし、入院中にどうしても悪い考えしか思い浮かばない日がありました。前日まではこれからどう生きていくか、目の前の生活をどうするか冷静に考えてたのに急に体を動かせないほどの喪失感に襲われていました。

このままじゃいけない、体の前に本当に心が腐る。

何故か冷静にそう思ったので、病気について理解のある人に話をしたい。そう思って急にやっぱりお願いしました。

先日カウンセラーさんとお会いしました。
僕のイメージではカウンセラーは安心のカタマリのような人だと想像していたのですが、期待のしすぎのようでした。
この病気になった人のカウンセリングをしているらしいので、初期対応はお手のものなのかと思っていたが、そんな風には思えなかった。

病気の特性上、性生活など、あまり人にできないような話をされるのかと思っていたが、その手の質問は全くなかった。病気を知ったとき、どう思ったか。などその時どう思ったか系の質問をいくつかされるばかり。人が話すのを聞いてるだけで、回答に否定も肯定もされないやりとりが続いた。カウンセラーなら少しくらい慰めろよ、嘘でもいいから元気付けろよ。などと、だんだん内心では毒づき始めていた。
なんかこう本当に自分の精神状態を物理的に異常がないかという点だけで調べられているような、内面の形ないものをすくいとろうとはされていないように思えた。
女性のカウンセラーだったが、学生の実習かと思ってしまった。
そもそもカウンセラーって仕事に対して認識が間違ってたんだろうか。
それとも、僕はやはり女性が苦手で、精神的な繋がりをもつ事を拒絶してしまっているのだろうか。
正直この人に話しても、少なくとも僕の求めている答えはでてこなさそうだと感じました。
話す事で得られるものよりも、カウンセラーというものがどんな存在なのか、そんな疑問が強く残ったカウンセリングでした。