高須病院は三河の西尾市にある

地図上では名古屋と豊橋の中間に位置しているのだが
過疎化が進み老人の町になりつつある

40年前
西尾市と合併する前の一色町に
母と妻とで
昔からあった高須医院を拡張して
高須病院を作った

当時沢山あったライバル病院は環境の変化についていけず
次々と閉院して

一色地区で唯一の
なくてはならない病院になってしまった

若者たちは故郷から出ていき
残された人達は老いて病気になり遠い旅に出ていく

僕もその仲間だった

今日は高須クリニックの経営会議と高須病院の経営会議を同時に行うことにした

朝から名古屋から一時間タクシーで疾走


高須病院の待合室には
僕と母と妻と息子夫婦と孫たちの肖像画が掲げられている



地域密着型の家庭的な病院を作るのが
僕と母と妻の夢だった

図らずも
美容整形の医者として人生の大半を浪費してしまったが
僕の心は高須病院から一刻も離れたことがない




延べ6時間の会議を終え

名鉄西尾線で名古屋に向かう
明日から名古屋で3日間の独居老人


僕を含めた三河の皆さんに幸せな老後が訪れますよう