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「分かりました、お話の通りにします。しかし私らは親の代から 細々と工場(こうば)をやってきた民間人です、お上のされる事に どうこうとは言えませんけど、私らのような弱い立場の人間を 利用して使い捨てにするようなまねだけは無しにして下さい」
「親父!」 日本を支えてきて下さったんです。我々も肝に銘じますので」
「安倍さん、」 今は日本を救う事を優先せざるを得ません」
「あの親子の監視を続けます、ファンド側から敵対的買収が 行われたら実力で阻止します」 意向です。我々の開発が間に合わなければ、それこそ 日本の道路はアメリカのエレカーで埋め尽くされます」
「問題は発電機ですね、あれを充電用として全国に給電 スポットのネットワークを作るか、日本独自で車載用に 改良出来るか。メーカーは何か言っていますか?」
「首をひねるばかりです、何れにしたところであれは受信機 に過ぎません。発信源が特定されなければ絵に描いた餅に なります。安倍さん、総合通信局の回答は?」 くるという事しか分からないと言ってます」
「やはりアメリカ側の新技術かな」 安倍さん、これはここだけの話にしてもらいたいのですが」
「利倉さん、今夜クラブMに行きませんか。ママが 会いたがってましたよ」 いるんじゃないのですか」 その夜、二人はクラブMを訪ねた。 ママの顔を拝みに来ましたよ」 噂してたんですけどね」 なかったですか?」 合同演習中ですが。やはり気になりますか?」
「安倍さん、ママをからかってると後が怖いですよ」 水割りを運んできたひなが二人を見た。 安倍が店内を見回した。 お友達と一緒にアメリカに行ってます」
「へー、4人でですか?アメリカのどちらへ?」 事で、なっちとナルがくっついて。ナッキーはお目付け役を やるって言って飛んで行きました。 後はニューヨークを回って、ロスにその娘のお父様の別荘が あるという事でディズニーランドに寄って帰ってくる予定です」
「ああ、そのお友達は城之内さんっていうんですよ」 みたいですね」
「それは凄いですね、城之内グループは今度の電気自動車 転換プロジェクトの主要メンバーですよ。そうですか、その お嬢さんとなっちゃんが同級生」 利倉が感心してうなずいた。 きみがカウンターから声をかけた。 近づいて来た。
つづく |