こうして、後ろ髪を引かれるようにモナコを後にしたのでした。
パリではガッツリとフランス料理いったろーと、ニース空港からエールフランスでパリのオルリー空港へ、

全てがうまくいっている時っていうのは、心のどこかで「こんなにうまくいっていいのかしらん?」とおもってしまうもので、ひとたびそう思っちゃうと、、、

夕暮れのフライトで、機内に差し込む夕日が真横からくるのでマブシイ

僕が窓際で、愚妻は通路側。窓側の僕ほうがマブシイはず。しかし、
なぜが、僕よりも彼女の方が、とてもマブシイ顔をしているわけで、

なんで、そんなにマブシイのか???



その疑問は間もなく吹っ飛ぶのであった。




「き、キモチ悪ぃ、トイレいってくるわぁ」と、



ベルト着用サインも消えないうちに、後部のトイレに吸い込まれいく。

そして、かえってくると、ドブ臭の吐息、砂のような顔色、淀んだ眼球結膜で、とても自分の妻とは思えない変わり果てた様相に「共食いしたから、バチあたったんね」というコトバを飲み込み「あらら、ムール貝にあたったのね、モナコで生プロバイオティクス買ってたかのみな~」と、息を止めながら、プロバイオティクスを差し出すのであった。

あとで聞いたことだが、ムール貝の毒(おそらくノロウイルスだが)カキの食あたりよりひどいらしい。よって、その後彼女は、数回に分けて愛のプロバイオティクスをキレイに機内後方のトイレに放出してくれたのであった。
「10億分の1つでもいい、腸に届いてちょうだい生プロバイオティクスちゃん。そうじゃないと、きっと今夜僕は、ドブ臭吐息と放屁と床を共にしなくてはならない。」と、息を止めて、心で祈った。




そして、祈りのかいなく、

パリについた夜は、知人がサロンでディナー会をひらいてくれたのに、前菜で出てきた、ホタテのソテーで撃沈(オイチカッタのに)




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翌日はフランス人医師のジャニーン先生に
「それはかわそうにね~アロマセラビーしてあげるわ~」としてもらったのに



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貧乏性で本場のエッセンシャルオイルに慣れていない彼女は「うぇキモチわり」とかいって

けっきょく まる2日、フランスの便器を愛でるのでした。


トイレ悶絶




「禍福はあざなえる縄のごとし」
    (幸せと不幸は、ねじった縄のように、交互ににおとずれる)   
 
よく先人はゆったものですねぇ