ひとりの、
少女の話をしよう。
どこにでもいる一般的な少女、一般的とはいえ悩みがないわけではない。
勿論、自分にだっていくらか悩みはあるはずだ。
自分の心の中の悩みが
少女には兄がいた。少々暴力が過ぎているが、妹想いの優しい兄である。
しかしそんな2人を気にもせず親は、少女が小学校に上がる前に一度離婚をし、小学校に上がってから再び再婚をした。
少女は、誰にも悩みを話せずにいた。
こんなボロボロの心を埋めてくれる人もいない、相談する人もいない、そのまま年月は過ぎ少女は小学6年生となった。
ひとつだけ。たったひとつだけれど、嬉しい事があった。
彼氏が出来たのである。
少女は大層喜びました。それはそれは、涙が枯れるほど泣きました。
だけど所詮他人は他人、自分の悩みを話そうにもそのきっかけがなかなか切り出せない。
愛してる。その言葉は呪文のように少女の脳内を駆け巡り、心を抉り続けた。
―誰も私を見てくれないの?愛してるのはウソ?
そうしていくうちに、少女の心には誰の言葉も直接通さない、厚い厚い鋼鉄の壁ができてしまいました。
きっと、少女は誰かに話を聞いて欲しかった。
ただ聞いてくれるだけでも、心は幾分も軽くなるだろうに。その話は誰にも話さないまま、心の深い深い壁の内側にしまいこんでしまいました。
貴方の近くに、そんな人はいませんか?
いたとしたらしっかり話を聞いてあげてください、その子を助けてあげてください。
一度心を閉ざしてしまうともう、その扉は崩せないものです。
手遅れになる前に、貴方が、一言声をかけてあげてください。
―なにか、悩み事があるの?よかったら、聞いてあげる。
―話してごらん、きっと心が軽くなるよ。
人は大切に。
心とは、なんでしょう。それは、皆さんが想っているほど頑丈なものではありません。
とても脆く、崩れやすい。そんな存在なのです。