甘楽さんのブログ

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ドアを開けそうでした。

しかし、A君は死んだのです。

A君の彼女は必死で声を出しました。

「…なた……んだの…!!」

ノックは大きくなります。

そしてA君の彼女はせめて成仏してほしいと思い、決死の覚悟で一気にドアをあけます。

「あなたはもう死んだの!!」

『死んだのはお前らの方だよ!!』

A君の彼女は気絶していました。

そして次に気付いた瞬間彼女は治療室のベッドの上にいました。

目の前にはなんと死んだはずのA君がいて、泣いて喜んでいます。

状況が全く掴めない彼女はA君に話しかけます。

「競争して、俺が家についても、お前達は全然こなかったんだよ」

「それで、来た道を戻ってったらお前たちの車がめちゃめちゃでさ…」

「前の座席に座ってたB達は即死だった…」

「でめお前だけは軽傷ですんでたんだよ。でもずっと気を失ってて…」

A君の彼女は最初はその事実だけをのみこんでいましたが、すぐ後にとても恐ろしくなり、ずっとA君に抱きついています。

即死だったB君達は、生死をさまよってるA君の彼女を引きずり込もうとして、精神の中に入り込んできていたのです。

あのままA君の呼びかけわ無視していれば、A君の彼女も死んでいたのでしょう。


終わり



B君とB君の彼女がとても悲しげで不安げな様子で部屋に来ています。

「あのさぁ…」B君が口を開きます。

「今朝警察から連絡があって、Aのやつカーブ事故で死んじまったらしんだよ…」

「ガードレールに凄いスピードで激突して…即死だったらしい…」

A君の彼女はすっと考えていましたから、万一のこともあるだろうとわかってはいましたが、やはりショックで泣き伏せてしまいます。

しかし、B君達がさらに驚くべきことをつげるのです。

さきに切り出したのはB君の彼女です。

2人の体がとても震えているのをA君の彼女は感じます。

「朝…連絡があたって言ったじゃない?」

「あのね、驚かないでね、あたし達がきたあと誰か部屋に来たの。」

「誰だと思って…それで誰だ?ってきいたら…」

『Aだって言うんだよ…』

B君が割って話をしてきます。

A君の彼女は何を言っているのか分からず只聞いています。

『悪い冗談だって思って、すぐに怒鳴りつけてやろうと思ったけど、あいつが来たの俺らが電話を受けてからすぐなんだよ…だから誰かがふざける余裕なんてねえだろうし…俺ら怖くて、それで開けられなかったんだ、そしたら帰っていったんだ…』

B君達はA君の彼女にもしもAが来ても決してドアはあけるなといいます。

彼らが言うには、自分では死んだと思っていないAが自分たちを引きずり込もうとしてるっとというのです。

B君達が帰った後にA君の彼女はA君との思い出を巡らせ一人ないています。

その夜

A君の彼女はドアをノックする音で目覚めます。

「来た…。」

彼女は必死でそれを無視します。

A君はドアを叩き続けます。

「おい!」「俺だよ!」「ここをあけてくれよ!」

部屋の隅でA君の彼女は必死に耳を塞いでいますが、彼との思い出と懐かしさにたまらず、ドアの方に近寄ります。

「あけてくれよ、俺だよ!」

音はどんどん大きくなります。

そっと近づくA君の彼女。

ドアごしに見えるA君の影ですら涙がでます。

気付けばA君の彼女はドアの前に立っていました。