自宅に帰りついて早速、母に今日の感動の出来事をはなした。


母は、

「よかったね。今度、一緒に行ってみようね。いつもいらっしゃるのかな?」

といったので、

「うん、そう言ってたけど・・・」

と言いながら、

いつも=毎日ではないわけで・・・どのタイミングで行けば逢えるのか?

少し不安になった。

一番に逢わせ感動してもらいたいのは、母だから・・

なんとしても逢わせたいと思った。

もっと詳しく聞いてくるべきだった、と後悔したガーン



それから、5日後に

母とショッピングモールへ出かけて行った。


楽器売り場へ行ってみたが、おじいさんはいなかった。


それから、三回ほど母と出かけたけど、

おじいさんには逢えなかった。

やっぱり・・・簡単には逢えないんだと思った。

がっかりしている私に

「縁があって出会えたんだから、きっとまた逢えるよ」

と励まされた。



私は、おじいさんに近付き
「あの~すごくお上手ですね」
と声をかけた。

おじいさんは、手をとめて振り返り、
「ん?あっ、こんにちは」
とニコニコ笑顔であいさつしてくれた。
「キーボードが好きでね~、孫のお守りをしながら遊んでるだけなんだよ」と言って、

「どんな曲が好きですか?」
と聞かれたから
「なんでも好きです。ジャズも好きだし、クラッシックも…なんでも好きです…」
と伝えると
「じゃあね~知ってるかな~」
と言いながら、キーボードのボタンを押して曲を弾き始めた♪

聞き覚えのある曲、何だっけこの曲…?子供の頃、母がよく聴いていた…確か、金髪の外人さんがアルバムの表紙に載ってた。母の好きな曲。
なかなか思い出せないでいると、

「この曲知ってるかなぁ~?リチャードクレイダーマン」

あっ、そうだ!
思い出した。

「はい、知ってます。私の母が好きでよく聴いてました」
と言うと、

「お母さんが好きな曲なんだね。この曲は、ピアノで弾く方が本当は良いんだけどね」
と言いながら弾いてくれた。

すばらしいキラキラ
感動炅

私は、拍手獷しながら、母がこの曲を聴きながら掃除をしていた子供の頃を思い出した。母は、クラッシックが好きでよく聴いていたこと、有名なオーケストラが来日すると、よく連れて行かれたこと…懐かしい…
少女の頃。



おじいさんは、それからジャズやクラッシック、洋楽を3曲ほど弾いてくれて

「音楽は、好きですか?」
と私に言った。

「はい、大好きです。」
と言うと
「音楽は、良いよね。いつまでも色あせないし、その人の人生のいろんなシーンを思い出させてくれるからね」
と言ってニッコリ微笑んだ。


「そっ、そうですよね。ちょうど今、子供の頃を思い出してました。」

おじいさんは、笑いながら
「じゃよかった私はいつもここで遊んでるから、また声をかけてくださいね」
と言ってくれた。
なんてステキなおじいさんなんだろうキラキラ

「はい、ありがとうございました。今度は母を連れてきます」
と伝えて帰った。

おじいさんの演奏の素晴らしさと人柄に、すごくあったかな良い気分だった

あれだけ弾けたら元プロなのかな~などと考えながら帰路についた。


つづく~



今から 七年前、
ショッピングモールに買い
物に行った時のこと…



どこからか、ジャズピアノの音が聞こえて来た音符


最初は、BGMかと思ったけど~よく聴いてみると 生演奏だった。


音のする方へ、引き寄せられるみたいに歩いて行くと、展示品のキーボードで 白髪のおじいさんが座って弾いていた。


おじいさんは、70才?くらいでこげ茶色のセーターにグレイのパンツにサスペンダー姿で、そのサスペンダーの間にポッコリお腹が出ていて ふくよかな?タイプ。
椅子の上に革のジャケットとバッグがま口財布が置いてあった。
雇われた演奏者じゃなく、たぶん買い物ついでに弾いていたのだろう…。

キーボードの側に幼稚園くらいの女の子がいて、おじいさんとニコニコ話しながら楽しそうに演奏していた。
その親しげな感じからすると、たぶんお孫さんだろう。
女の子は、
「じゃ、次はトトロ~♪」
とリクエストすると…
楽譜も何もないのに何曲もいろんな曲をニコニコしながら、弾きこなしていた。すごいっあせる
キーボードのたくさんあるボタンを熟知しているかのごとく操り、曲に合わせて演奏を楽しんでいた。
これは、ただ者ではないっ瀨

最初、他の展示品のキーボードを見ているふりをして聴いていたが、声をかけたい衝動にかられ、おじいさんに近付いた。
「あの~」

つづく