法人税に係る税務調査が、平成28年度を対象としたものに関しては2,861千件の申告数のうち97件が行われました。そのうち不正が発見されたのは20千件、申告所得漏れは8,267億円でした。
申告所得漏れはだいたい益金に該当するものを申告しなかったり損金に算入でいきない費用を損金とすることにより行われます。
税務調査に強い会社になるためのシリーズ①として交際費をあげたいと思います。
ご存知の通り法人においては原則として交際費は損金として認められず、課税対象所得金額を減らすことができません。ここで論点となってくるのが交際費に該当するか、損金算入が認めれる他の福利厚生費や会議費、売上割戻し(益金のマイナス)、販売奨励金、情報提供料等との区分です。
まずは税務上の交際費の正しい認識が重要です。よくある間違いをあげます。
・法人の役員や従業員、株主等の接待費を福利厚生費で処理している
⇒交際費の支出相手は取引だけではない
・3,000円を超える物品を得意先に提供したり3,000円を超える観劇等に招待した費用を売上割戻しに含めている。
⇒法人が得意先に物品を交付したり観劇に招待する費用は原則として交際費
・新店舗等を建設するにあたり周辺の住民に払った費用を雑費で処理している。
⇒このような費用も交際費
・もっぱら役員従業員接待のための飲食費が一人以下5,000円以下だったので、会議費にしている
⇒一人当たり5,000円の飲食費を交際とできるのは得意先等の接待の時だけ
・棚卸資産の取得原価に交際費を含めている。
⇒交際費は支出時の費用としなくてはならず、棚卸資産の取得原価等資産に含めてはだめ
・従業員全員を招待した単価50,000円相当の創立記念式典の費用を福利厚生費として処理した
⇒従業員に一律に行われた慰安のための費用であっても社会通念上一般的でないと感がられる範囲のものは交際費と認定される場合がある
・株主優待制度に係る当社の施設優待券の印刷代を雑費として処理している
⇒株主に対して交付する物品は交際費として扱うべきであり、施設を利用できる権利を与えたのであれば、その施設利用に係る原価を交際費として計上するべきである
なんと 株主優待制度関連費用も交際費なんですね(笑)
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