前の記事でBEPS対策としてフローに着目した移転価額制度をご説明しましたが、ストックである所得の面からの規制として子会社合算課税制度があります。子会社が海外にあるのであれば基本的に日本の税金はかかならないはずですが、それが意図的な租税回避目的であることが明白である場合、海外子会社の利益も日本親会社の利益に合算して課税するのが子会社合算制度です。 この子会社合算制度に関して平成29年度改正でより具体的な規制となる改正がなされました。
改正以前は単純に海外子(会社の存在する国の税率が20%以上であれば子会社合算課税制度の対象外とされていましたが、平成29年税制改正により税率を基準とするのではなく、海外事業体の性質によってペーパーカンバニー、キャッシュボックス、経済活動基準を満たす会社の所得が合算されることとなりました。キャッシュボックスの会社とは資産のほとんどが有価証券や貸付金、投資不動産であり(総資産の50%超)、会社の規模の割に所得が投資資産に比して30%超と異常に多い会社です。
経済活動基準はまさに現地に事業所があるかとか、実体としての活動があるかという判断基準です。
税金逃れの法の抜け目をなくすための改正ですね。