麻痺の後遺症が残ってから、数年経ったとき。
友人と突然の別れがありました。
ただただ悲しみに暮れ、なにかをきっかけにしては涙を流す日々。
志半ばとはこのことか…と、苦しいほどに痛感しました。
生きられなかった無念に対して、私ができることなんてなにもありません。
顔が動かないくらいなんだよと、自分の中ではじめて受け入れられたときでもありました。
あらためて、自分の人生を想い描きなおしました。
明日もし、自分の人生が終わってしまうとしたら…
諦めることはあっても、それに後悔はしたくないなって。
職業は伏せますが、前職を不完全燃焼で退職していたこと。
思い返したときに、これが一番胸につっかえました。
もう一度、戻らせてほしい。
気づいたときには、すぐに前の上司に電話していました。
今の症状、全てを受け入れてくれて、
『戻っておいで!!』
と、優しく微笑んでくれました。
ここから毎日、一日のはじまりには空に向かって手をあわせるクセができました。
ひとことふたこと、心の中で友人に声をかけ、
自分自身に喝を入れる大切な時間です。
麻痺を原因に、仕事中にも辛い思いを多々しましたが、
だってしょうがないじゃん!!と言い返せるくらい、自分でも驚くほど強くなりました。
死ぬこと以外かすり傷だって、誰かが言っていた言葉も、
すぅ~っと受け入れて、前を向けました。
今、毎日涙を流している方へ。
ひとそれぞれ、なんです。
何年たっても、受け入れることなんて到底無理。
それでもいいじゃないですか。
嫌なものは嫌!!と言える強い意志。
私は素敵だと思いますよ。
世の中には、意思表示が苦手な方もたくさんいますから。
わがままなんかじゃないですから。