昨日、悪友の家の家財道具を処理する手伝いに行ってきた・・・
悪友とは、昔一緒にバンドを演っていたヴォーカルのこと。
そいつの経営してた会社が負債を抱え潰れちまって、何もかも
失い、今まで住んでいた所も引き払わなければならなくて、その
残ったものの整理だったんだ。
当の本人は、最悪の事態だけは逃れようと必死だったせいか、
体調を崩し入院してしまい、奥さんだけが家にいた。
生活感のない空虚な部屋は雑然としていて、各部屋の隅っこに
必要の無いものが集められている。でもその固まりの反対側には
「捨ててはいけないもの」 と奥さんに言われたものがあった・・・
一本のアコースティックギターだった。それはバンド時代にそいつが
大切にしていたYAMAHAのAPEX。
自分で会社を経営するようになってからは現実だけが大きく見えて
あの頃の夢ばかり見ていた時のことなんて忘れているとオレは思っていたんだ。
ハードケースに下手くそに書かれた 「STAIN DRUGGERS」というバンド名
が懐かしく、なぜか周りにある荷物とは対照的にピカピカなんだ。
あいつはきっと心のどこかで、又あの頃のようにライトを浴びながらギターを弾き
歌う事を願っていたに違いない・・・ 病院から電話で今回の事を気まずそうに
オレに伝え、「もう本当に失うものは何にも無い、全部一からスタートするさ」
と言う言葉がそれと被っていた。
上等だねぇ、やったろうじゃねぇか!
いつまで病院で身体暖めてんだよ・・・ そんな暇あったら曲書けよ!
声が出ないからって♭させてんじゃねぇよ・・・・
そんな話する日も、そう遠くはなさそうだぜ・・・・