日本にいたころ、元旦の出版社の広告を見るのが楽しみだった。
知的刺激を煽るもので、「今年こそ、たくさん本を読もう」と気持ちを引き締めていた。
とくに感銘を受けたものは、取っておいていたが、もしかしたら実家にまだあるかもしれない。
今でも覚えているのが、作家の椎名誠と彼のメッセージだ。
「すごい本は強烈なパンチを放ってくる。だから気をつけろ。でも何度でも立ち上がって殴られ続けるんだ。本に殴られてでこぼこになった胸は美しい」
かなりあやふやな記憶だけど、こんな内容だったと思う。
そんなことを思い出したのが、昨日、10年ぶりにジョン・スタインベックの「エデンの東」を読み終わったからだ。
10年前に初めて読んで以来、私の中では一番好きな本に君臨し続けてきたのだが、なかなか読み直す機会がないまま来た。
この度、読み直してみて、色々忘れているところや、最初に読んだときは気づかなかったところがあったが、「あぁ、やっぱりこの本大好きだ」と再確認した。
歳を取るとともに、感性も鈍くなるというか、スレてくるのか、本を読んでも心が昔ほど動かないなぁと思うことがしばしばあった。
この本を読んでいるあいだ、心は縦に横に揺さぶられ、ぎゅうっと掴まれ、色々パンチを浴び、読み終えたときはノックアウトというか、放心状態だった。
去年は40冊読んだが、読んだ本のリストをみて、「エデンの東」も含めて、すごく読みたくて買ったのに読んでいないことに気づき、今年の抱負は、「積ん読を減らす」になった。
ソーシャルメディアから、本関連のアカウントのフォローを全て外し、誘惑を断つところから始めた。ブッククラブの参加もお預け。私の決心は堅いのだ。
積ん読本をある程度、成仏できたら、ブッククラブに復帰しようと思う。
本を読む時間の捻出=スクリーンタイムの制限が、次の課題。これがなかなか難しい。
